カテゴリー: WINE

  • Badalucco de la Iglesia Garcia

    Badalucco de la Iglesia Garcia

    バダルッコ・デ・ラ・イグレシア・ガルシア

    イタリア / シチリア

    パレルモで生まれ育った、ピエルパオロ・バダルッコはマルサラに隣接する、ペトロジーノ村の生まれ。マルサラの工業化の波にさらされ、小規模での生産をあきらめた、ピエルパオロの祖父は、彼の両親に街での生活を勧めた。しかし休みのたびに祖父のもとへ行き、ブドウ畑で作業を手伝っていたことが、ピエルパオロの原風景を形作った。2001年に、ワイナリーを立ち上げ、スティルワインを造りながら、2012年、マルサラの原型(マルサラ・プレ・ブリティッシュ)となる、酒精強化ナシのグリッロの熟成を始める。「ヴィナイオーロが語るべきは歴史、風景、ブドウ畑のみだ。自分を語ってはいけない。」と祖父の遺した言葉を信条にワイン造りをしている。また、祖父と同時代に生き、そして不屈の精神でワインを造り続けたマルコ・デ・バルトリへは、最大限の敬意を抱いている。マルサラという地域、グリッロという稀有な性質を持った品種、その品種の個性を活かした栽培と熟成、それを見いだし受け継いできた人の手によって、マルサラ・プレ・ブリティッシュは生まれる。

    《メインラベルについて》
    Pipa(ピパ)とはマルサラやペトロジーノで歴史的に使われてきた、416リットル前後の容量の木製樽のことで、ピパで醗酵・熟成され、ピパ単位で売り買いもされてきた。その樽を3/4まで満たした状態が、酸化熟成に最適とされている。

    《デカロゴ・ディ・イングハムによる、最良なマルサラ酒を造る方法》
    1、古木のグリッロ種の糖度と酸度の最も高い数値でバランスのとれる、皮がオレンジ色のときに収穫する。
    2、破砕、圧搾は足でおこなう。
    3、マセレーションと醗酵は木樽でおこなう。
    4、熟成はピパでおこなうこと。通常5年~6年からそれ以上。
    5、熟成中のピパは3/4までしか満たさない。

    シチリアについて

    東西約300km(トリノ~フィレンツェ間とほぼ同距離)、南北約180kmに渡って広がる地中海最大の島。最南端はチュニジアの首都チュニスより緯度が南となり多くの地域は非常に乾燥する。東部に標高3,329mの活火山エトナ山、中南部に真っ白な石灰岩が海岸に露出するカルタニセッタ、赤い酸化鉄を含んだ土壌が散在するラグーザなど極めて多彩なテロワールを持つ。かつてはヨーロッパ最大のバルクワイン供給地の一つだったが、1990年代後半以降は品質志向のワイナリーが出現、2000年以降はいわゆる国際的スタイルからの脱却も少しづづ進んでいる。またこの島は固有品種の宝庫とも言われ、黒ブドウでは重厚なネロ・ダーヴォラ、繊細でフローラル、かつ高い酸のネレッロ・マスカレーゼ、フラッパートほか。白ブドウではグリッロ、カッリカンテ、カタラットなどに世界から特に注目が集まっている。現在はイタリア内外の有名生産者が、シチリアはエトナの山麗に畑を求めるブームが活火山のように燃えさかっている最中である。

    1° Passaggio 2023
    プリモ・パッサッジョ

    品種:グリッロ主体
    植樹:1974~1995年
    位置:海抜0m、北東
    土壌:土壌成分豊かな赤土
    醸造:木製およびステンレスの発酵槽で、約6日間のマセレーションフレンチオーク樽/栗樽で6~24ヵ月間の熟成。

    プレ・ブリティッシュ用の歴史的区画でその年最初に収穫したグリッロのブドウ果汁を、ベースとなる収穫年にそれ以前の収穫年(1~5年ほど前)のワインを1割ほどブレンド。カタラットもわずかに入ることがある。ピパの弟分といった立ち位置のワインで、抜栓後放置しておくとグリッロという品種の酸化熟成能力の高さに驚かされる。比較的短いマセレーション期間に比べ、タンニンの抽出はしっかり味わいに感じられ、色も濃い。2022VTベースより、名称を「3/4 di Litro」から「プリモ・パッサッジョ(=1周目)」に変更してリリース。
    ¥3850

    Fossa delle Triglie 2024
    フォッサ・デッレ・トリーリエ

    品種:グリッロ、ズィビッボ

    コントラーダ・トリーリアに植わるズィビッボとグリッロのブレンドした白。バダルッコのいつものスタイルである酸化的なスタイルよりも、ズィビッボはアロマを活かし、軽やかに仕上げた。
    ¥4950

  • Fatalone

    Fatalone

    ファタローネ

    イタリア / プーリア

    多くはジャミーで濃厚、暑苦しい味になるのが、プリミティーヴォ品種。その数少ない例外である、フレッシュさと美しいミネラル感、卓越した調和の妙を感じさせる生産者。父からワイン造りを学んだ後、セラーにはスピリチュアル・ミュージックを流すなど、独学で多くの試みを行う当主パスクアーレ。プリミティーヴォ栽培の最重要点は、ラチェーミと呼ばれる第二新梢にできる房を残すことと語る。ラチェーミは他の房より遅く熟すため、通常のブドウ栽培では芽かき作業中に取り除かれる。しかし酷暑のプーリアでは、ラチェーミを残すことにより、本収穫用のブドウが熟せば、その後はブドウの樹がそのエネルギーをラチェーミにまわすため、ブドウが過熟し酸を失うリスクを回避できる。仕立てもブドウがゆっくりと熟すよう、除葉をひかえ、強烈な日光から葉の陰で房を守るよう、キャノピー・マネージメントも徹底する。しかもワイナリーの立地は高台にあり、常に流れる風が熱を和らげてくれる。ワイナリーの信条は「ブドウ樹を人間と同等に扱い、たえず愛情に満ちた人間の手で注意深くケアすること」。かくしてジャミーとは無縁な洗練されたバランスとほど良い熱気が伝わってくる、プリミティーヴォの傑作が生まれる。

    プーリアについて

    イタリア半島の最南島部、踵の部分に位置する州。平野が53.2%、丘陵45.3%、山岳地1.5%で、イタリアで最も山岳が少ない州でもある。この州を代表する土着品種の一つ、プリミティーヴォはジンファンデルと同一の品種。他にも「発電所のように力強い」と言われるネグロ・アマーロ、ネーロ・ディ・トロイア、ヴェルデーカ、スマニエッロなど、興味深い固有品種が多数育っている。この州は、かつてはヨーロッパ最大のバルクワインの供給地であり「ヨーロッパワインの貯蔵庫」とまで言われた。また、アルコールの弱い北部のワインの補強にもさかんに使われたが、近年は量から質への転換が急ピッチで進んでいる。ワイン生産量の面でも、シチリア、ヴェネトなどと共に常にイタリアのトップ3に入る量を産する。マセレーションを短くしたフレッシュな赤ワインは、特に夏はやや冷やして飲むと、より清涼感が際立つものもある。

    IGT Puglia Bianco – Spinomarino
    プーリア・ビアンコ スピノマリーノ

    品種:グレコ
    植樹:1990年
    位置:標高365m
    土壌:石灰質
    醸造:ステンレスタンクで温度管理しつつ発酵ステンレスタンクで6ヵ月間、スラヴォニア産オーク樽で6ヵ月間熟成瓶詰め後6ヵ月間落ち着かせてからリリース

    金色に輝く、いきいきとした黄色。薄緑色の反射光。春の花めいた繊細なブーケで、開花期のブドウや青リンゴ、パイナップルの香りに蜂蜜のトーンが加わり、期待を高める。アプリコット、黄色いスモモ、青いバナナ、蜂蜜のなどの味わいのハーモニーがとれていて心地よい。土壌由来のミネラル感とフレッシュさが、いっそうの複雑さをくわえる。

    色合いはいきいきとした黄色。アプリコット、黄色いモモなどの熟した黄色い果実に蜂蜜の後味が現れることも。酸の高いグレコ種だが、プーリアではたっぷりとした果実味のあるスタイルに(温暖化以降顕著に)。キュヴェ名はファタローネのセラーと畑のあるスピノマリーノの丘に由来。
    ¥3740 (2025)
    ¥3080

    IGT Puglia – Teres
    プーリア テレス

    品種:プリミティーヴォ
    植樹:1990年
    位置:標高365m
    土壌:石灰質
    醸造:ステンレスタンクで数日のスキンコンタクト、温度管理をしながら醗酵ステンレスタンクで4ヵ月間熟成

    プリミティーヴォはラチェーミ(晩熟の二番果)が多い品種で、赤ワイン用の一番果が熟した数週間後の10月にラチェーミが熟す。そのラチェーミを二晩ほどスキンコンタクトをして、夕焼けのような赤色のロザートに仕上げた。ファタローネの現当主パスクアーレによれば、ロザート・プリエーゼと言えばプリミティーヴォのラチェーミによる薄い赤ワインのことなのだとか。後味のアーモンド香が特徴とされるプリミティーヴォ種だが、本ワインの場合は、春から初夏にかけて熟しきる前、緑色のフレッシュなアーモンドの香りとして表れる。
    ¥4840 (2022)

    Gioia del Colle Primitivo
    ジョイア・デル・コッレ プリミティーヴォ

    品種:プリミティーヴォ
    植樹:1990年
    位置:標高365m
    土壌:石灰質
    醸造:ステンレスタンクで温度管理しつつ発酵。ステンレスタンクで6ヵ月間、スラヴォニア産オーク樽で6ヵ月間熟成。瓶詰め後6ヵ月間落ち着かせてからリリース。

    スミレ色がかった濃いルビーレッド。特有の熟した果実の香りと、わずかにスパイシーで焦がしたニュアンス。味わいは調和がとれていて心地よく、やわらかい口当たりとミネラル感のバランスは申し分ない。

    ダークチェリーやプルーン香のあふれる果実味、クロイチゴやクワの実のニュアンス、スパイスのタッチ。ジョイア・デル・コッレ産プリミティーヴォに特有な、後味にアーモンドの風味。
    ¥4180 (2024)

  • Immich-Batterieberg

    Immich-Batterieberg

    イミッヒ=バッテリーベルク

    ドイツ / モーゼル

    イミッヒ=バッテリーベルクの「イミッヒ」は、1425年から醸造所を切り盛りしてきたイミッヒ家に由来する。そして「バッテリーベルク」は、19世紀半ば、モーゼル川沿いの急斜面を爆破して、ブドウ畑を造成した際の轟音を、砲兵隊Batterieの砲撃に例えたことに因んでいる。そして2009年から、ザールのファン・フォルクセン醸造所で2003年まで醸造責任者だったゲルノート・コルマンが、経営と醸造を担っている。
    19ヘクタールのブドウ畑の大半が、1868年のプロイセン王国政府の格付け地図で、グラン・クリュに格付けされている。急峻なブドウ畑で、樹齢80年以上の自根の古木が多い。その収穫物であるブドウは、9世紀まで遡る醸造所の地下にある、玄武岩の柱が支える石造りのセラーで醸造される。亜硫酸以外の添加物を一切使わずに、野生酵母だけで発酵した、目の覚めるような味わいのリースリングである。

    ミッテルモーゼルについて

    ベルンカステラー・ドクトールやヴェーレナー・ゾンネンウーアなど、よく知られたブドウ畑が集中するミッテルモーゼルには青色と灰色の粘板岩土壌の急斜面が多い。あまりにも傾斜が急なため、伝統的な棒仕立てでしか栽培出来ない畑も少なくない。栽培は全て手作業で行わなければならないが、世界中探しても他にはない高貴な味わいのリースリングが出来る。所有面積3ha以下の小規模生産者が多い一方で、1990年代までは著名醸造所の有名な畑のワイン以外は手間に見合うだけの値段で売れず、耕作放棄された畑も多かった。しかし2000年頃から若者や異業種からの転職者がそうしたブドウ畑を入手し、素晴らしいワインを醸造して注目された。また、急斜面ではヘリコプターで農薬を散布するため、有機農法は他の生産者との衝突を招くことが多かったが、それでも一部に1970年代から信念を貫いて有機農法を行ってきた生産者もいる。近年はオレンジワインや亜硫酸無添加醸造に挑戦する生産者も登場して、閉鎖的で悲観的と揶揄されることのあった地域のメンタリティが変わりつつある。

    モーゼルについて

    モーゼル川はフランスのヴォージュ山脈に水源がある。ルクセンブルクを通過してドイツに入ると、それまで比較的まっすぐ流れていたのが蛇行をくりかえすようになり、やがてライン川に合流して旅路を終える。ドイツのブドウ畑はルクセンブルクとの国境から始まるが、ザール川との合流地点までの地区を「オーバーモーゼルObermosel」、そこからシュヴァルツカッツ(黒猫)で知られるツェルの手前までを「ミッテルモーゼルMittelmosel」、ツェルから河口までを「ウンターモーゼルUntermosel」と称するが、この下流域は極めて急な斜面に段々畑のようにブドウ畑があることから「テラッセンモーゼルTerassenmosel」(テラス状の畑があるモーゼル)とも称する。そしてザール川やルーヴァー川など、モーゼル川支流の渓谷にも優れたブドウ畑があることを忘れてはならない。この生産地域全体を特徴づけているのは、約4億年前のデヴォン紀に生成した粘板岩(英語:Slate、ドイツ語:Schiefer)土壌の急斜面のブドウ畑で栽培されるリースリングである。冷涼な気候による気品のある酸味と甘味のバランス、ブドウ畑や生産者により異なる様々な風味が魅力となっている。

    ドイツについて

    ヨーロッパの伝統的ワイン生産国の中でも最も北に位置し、冷涼な気候による酸味と甘味のイメージが支配的だった。近年は温暖化の恩恵を受けてフランス系品種も毎年完熟し、若手醸造家を担い手とした辛口ワインの高品質化がめざましい。ブドウ畑は旧東独の2生産地域を除いてフランス寄りの南西部に位置し、大半がライン川とその支流に広がっている。東部に位置する産地は大陸性気候の影響で夏は暑さと乾燥が、冬は寒さが厳しいが、南西部では海洋性気候の影響を受けて春から秋に雨が降るため、水はけの良い土壌や斜面が高品質なブドウ栽培の条件のひとつとなっている。主要な土壌は約4億年前に生成した粘板岩と、それから約2億年後に生成した雑色砂岩、貝殻石灰質、コイパーから成る三畳紀のトリアスである。前者は北西寄りのラインガウからアールにかけて分布し、リースリングとピノ・ノワール(=シュペートブルグンダー)に独特の個性を与えている。後者は南部のバーデンから東部のフランケンにかけて分布し、ピノ(=ブルグンダー)系の品種とジルヴァーナーやリースリングに優れたものが多い。

    Detonation bubbles – Riesling Sekt Extra Brut
    デトナチオン・バブルス リースリング・ゼクト・エクストラ・ブリュット

    品種:リースリング100% 
    位置:標高280m、南西向き、斜度約 40度
    土壌:灰色・赤色の粘板岩 
    醸造 ベースワインはステンレスタンクで 7ヵ月間発酵 約2年3ヵ月間瓶内熟成 瓶内二次発酵、ドサージュなし

    シュテッフェンスベルクの新たに入手した区画(標高の高い場所にあり、樹齢はやや若く25歳前後)のリースリングを使用。

    Jour Fixe – Spätburgunder Rosé Brut Nature
    ジュール・フィクス シュペートブルグンダー・ロゼ・ブリュット・ナチュール

    品種:シュペートブルグンダー100%
    植樹:1990~2005年
    位置:南~南西向き
    土壌:灰色・赤色の粘板岩 
    醸造 全房圧搾後、ステンレスタンクで野生 酵母により発酵 ステンレスタンクで11ヵ月間シュールリー熟成後、瓶内で2年間熟成 瓶内二次発酵

    ドザージュなしの、ロゼ・スパークリ ングワイン。 ブドウは、90%ブリーデラー・ヘル ツヒェン、10%モンテノイベルの畑 から収穫される。

    CAI – Riesling Kabinett trocken
    シー・エー・アイ リースリング・カビネット・トロッケン

    品種:リースリング100%
    植樹:1960~1995年
    位置:標高130~300m 南西・南・南東向きの斜面
    土壌:灰色・赤色・青色のデヴォン紀 粘板岩
    醸造 マセレーションは数時間程度 ステンレスタンクで野生酵母により発酵、澱引きせずに9ヵ月間シュールリー熟成 瓶詰直前まで亜硫酸塩は添加しない 発酵温度の調整もしない。

    CAIは、バッテリーベルクの畑を造成 した当時の醸造所オーナー、カール・ アウグスト・イミッヒに因む。エント リーレベルのワインとはいえ、ゲル ノートの持ち味である、肌理の細かいテクスチャーや味わい深さは十分に感 じ取ることが出来る。 原料となるブドウは大半が契約栽培農家のブドウ。8軒の栽培農家から毎年同じ畑のブドウを納入してもらっているが、2030年までにすべて自社畑の ブドウにすることを目指している。

    2024年は冷涼感のある酸をしっかり保ちながらも、果実にはやわらかな熟度が感じられ、青リンゴや柑橘、白い花を思わせる香りに、モーゼルらしい湿った石のニュアンスが重なる。急斜面の粘板岩土壌に由来する透明感と伸びやかなミネラル感が印象的で、軽やかさのなかにも芯のある味わいが続く。日々の食卓にも自然と寄り添ってくれるリースリング。
    ¥4180 (2024)
    ¥3520 (2022)

    Detonation Riesling 2022
    デトナチオン・リースリング

    品種:リースリング100% 
    植樹:1960~1995年 
    位置:標高130~300m 南西・南・南東向きの斜面 
    土壌:灰色・赤色・青色のデヴォン紀 粘 
    醸造 マセレーションは数時間程度ステンレスタンクで野生酵母で発酵し、澱引きせずに9ヵ月間シュール リー熟成。瓶詰直前まで亜硫酸塩は添加しない。発酵温度の調整もしない。

    当初エントリーレヴェルはCAIしか 造っていなかったが、タンクの中には ブレンドしてしまうのがもったいない 品質を感じるものがあり、2016VTから別にリリースすることにした。シーフードが好きなので、それにあうよ う、CAIよりもストレートでキレのあ る、より精緻で塩気を感じるワインが できるブドウ畑を選んだという。 ブドウの60%は自社畑で、ブリーデ ル村の畑の収穫が多い。30%はイ ミッヒの栽培家が所有するブドウ畑のもので、10%はドーロナー・ホーフ ベルクの自根の古木のもの。すべて 40年以上のブドウ樹のみ。

    リースリングらしい爽やかでフレッシュな果実味もあるが、塩味を伴うまっすぐな酸が全体を引き締めていてくっきりとした印象のリースリング。ブドウの60%は自社畑で、ブリーデル村の畑からの収穫が多い。30%はイミッヒの栽培家が所有するブドウ畑のもので、10%はドーロナー・ホーフベルクの自根の古木のもの。すべて40年以上のブドウ樹のみ。瓶詰直前まで亜硫酸塩は添加しない。シーフードと合うようにCAIと分けて作られているキュヴェだが、鶏肉や豚肉などの白身肉などとも良いのでは。
    ¥4180

    Briedeler Herzchen Riesling
    ブリーデラー・ヘルツヒェン・リースリング

    品種:リースリング100%
    植樹:1978~1984年
    位置:標高280m(ブリーデルの村は130m)南西向き、斜度約40度
    土壌:灰色・赤色の粘板岩
    醸造:約12~18時間マセレーションしてから圧搾し、約3時間静置して夾雑物を沈殿させ、濁りのある状態で木樽に移す。容量225~300Lの古い木樽で発酵後、約11ヵ月間澱引きせずに亜硫酸塩無添加で熟成

    2019VTが初リリース。Herzchenは「小さなハート」の意味。ブリーデルはモーゼル川沿いに14km下流の村で、シュヴァルツカッツで有名なツェルに近い。

    デトナチオンが辛口、塩味もありパリッとした直線的なワインだとすれば、こちらはよりやわらかさがあり、しなやかな線を感じるようなワイン。華やかで清涼感を感じる果実味がきれいに感じられる。モーゼル、ブリーデル村の「小さなハート」という意味の区画、「ヘルツヒェン」のぶどうから造られるキュヴェ。きのこを使ったホワイトソース、栗やサツマイモ、シュニッツェルなどととも相性が良さそう。
    ¥5390

    ROB – Spätburgunder Rosé
    アール・オー・ビー シュペートブルグンダー・ロゼ

    品種:シュペートブルグンダー100% 
    植樹:1990~2005年 
    位置:南~南西向き 
    土壌:灰色・赤色の粘板岩 
    醸造 収穫後すぐに圧搾、ステンレスタンクで野生酵母により発酵 11ヵ月間シュールリー。

    モーゼルの急斜面に植わるシュペート ブルグンダーの、ほんのりと薄いロゼワイン。柑橘系の明るい果実味に、タイムなどのハーブの香り。洗練されたスタイルだが、気軽に楽しめるトーンの味わい。ROBの意味は「Rose from Batterieberg」で、CAI と並ぶ位置づけ。ブドウは、10%モンテノイベ ル、40%ドーロナー・ホーフベル ク、50%ブリーデラー・ヘルツヒェンの畑から収穫される。

    Enkircher Monteneubel Spätburgunder 2017
    エンキルヒャー・モンテノイベル・シュペートブルグンダー

    品種:シュペートブルグンダー100%
    植樹:1998年
    土壌:赤色粘板岩
    醸造:果梗100%で、合成樹脂のコンテナでピジャージュしながら1ヵ月間マセレーション。容量225~300Lの木樽で2年間熟成。

    「モンテノイベル」という畑名で栽培されているシュペートブルグンダー(ピノ・ノワール)。2年間の樽熟成により、余計な果実味やタンニンを落ち着かせた、端正なピノ・ノワール。2011VTはラベルデザインが異なり、白いエチケットでのリリース。
    ¥6820

  • La Ferme de La Sansonnière

    La Ferme de La Sansonnière

    ラ・フェルム・ド・ラ・サンソニエール

    フランス / ロワール

    1989年の創業時からビオディナミを敢行。ニコラ・ジョリーらと共に多くの生産者に影響を与えた。

    1989年の創業時からビオディナミを敢行。マルク・アンジェリは、ニコラ・ジョリーらと共にビオディナミの最重要啓発グループ「ラ・ルネッサンス・デ・アペラシオン」の中核メンバーとして、世界にビオディナミの力を伝道した使徒の一人である。コトー・デ・レイヨンとボヌゾー、計7haからスタートした畑は、現在10ha。その土は活き活きした精気にあふれ、畑に立つだけで心が落ち着くほどの生命感に包まれる。生産の中心はシュナン・ブランで、フシャルドは1975年植樹、ブランドリは1949年植樹の古木。収穫量はロワールが豊作に沸いた2015年の、比較的若木を含むラ・リュンヌさえ23hl/haに抑制した。そのワインは、無限の多層性あるエキス感と、まるで宙を舞うかのような軽やかさと端正さを併せ持つ。まさにヴァン・ナチュールの精髄であり、神聖さすらたたえている。
     2016年にはアルザスやジュラで責任者の立場でワイン造りに関わり、またマルクとはルネッサンス・デ・ザペラシオンでの活動を共に行う同志でもあるブルーノ・チョフィが加入。しかし2018年にマルクの息子のマルシャルがドメーヌへと戻ってきたことで、親子でのワイン造りへと移行した。2022年にはマルクは公式には引退し、マルシャルが当主となった。

    アンジュー・ソーミュールについて

    15世紀、ルイ善王時代から「花と芸術の都」と謳われたアンジュ市と、そこからロワール河を48km遡ったソーミュール市周辺に広がるエリア。ともに、白は80%以上シュナン・ブランが義務づけられ、赤はカベルネ・フラン、ガメ、ピノ・ドニスなどが多く栽培される。アンジュの中には、南西向きの孤立した丘のボヌゾー、南向き急斜面となるラ・ロッシュ・オー・モワンヌ、ニコラ・ジョリーの本拠ラ・クーレー・ド・セラン(わずか5ha)などの卓越した小区画が、独立したAOCに認定されている。伝統的にはアンジューは、特にエリア南東部コトー・デュ・レイヨンで知られる貴腐ブドウによる甘口白ワインで有名な産地だったが、近年は本格的な素晴らしい辛口の白を生み出している。AOCアンジュの収量制限は白60hl/ha,ガメ53hl/ha。ソーミュールでは、生産量の点では瓶内二次発酵で生まれるソーミュール・ムスーが多い。カベルネ・フランが最も新鮮に表現されたワインの一つとなる赤ワイン、ソーミュール・シャンピニーも、以前より深みと強さを増している。

    ロワールについて

    大西洋岸に注ぐフランス最長の河(1,000km)の両岸に続く産地。「フランスの庭園」と呼ばれ、河沿いにかつての王侯貴族の壮麗な古城が多数点在する景観は、世界遺産にも登録されている。この地方はブドウ栽培の北限に近く、ワインは比較的酸が高い。ワインの名称と、それに含まれるワインの関係はかなり込み入っており、例えばソーミュール、アンジュなどの呼称は赤、白、ロゼのどれにも適応され、同じ呼称の中でブドウの品種も甘さの度合いも様々であることが、消費者を戸惑わせることが多い。ともあれ「このエリアはフランスで最も多様で、かつ軽んじられてきた産地。軽く、爽快で、はっきりとした酸味を持ち、昔から魅力的と言われているエリアなのに、現代のワイン消費者は、重さと強さに取り憑かれているため、ロワールは、正当な評価を受けていない」とジャンシス・ロビンソンは喝破する。ロワール河河口から上流に向かって、ペイ・ナンテ地区、アンジュー・ソーミュール地区、トゥーレーヌ地区、ロワール上流地区の、大きく4つのエリアに区分される。

    VdF – La Lune
    ラ・リュンヌ

    品種:シュナン・ブラン100%
    植樹:1967年~2012年
    位置:標高80m、南南西向き
    土壌:砂質
    醸造:木樽で醗酵。木樽で15ヵ月間の熟成。

    三日月形の細長い畑と、複数の小さな区画のブドウをブレンドしたシュナン・ブラン。サンソニエールの名刺代わりといえる、エントリーレベルのシュナン・ブラン。

    VdF – Rosé d’Un Jour 2023
    ロゼ・ダン・ジュール

    品種:グロロー・グリ
    植樹:1972年 醸造 収穫の2週間後に瓶詰め

    この畑はクリマの特徴で毎年グロロー・グリに貴腐がつき、香り高いロゼができる。軽やかで上品な甘さがある。亜硫酸を減らしつつ、甘口に仕上げるために、フィルターの回数を増やすことで対応。通常、フィルターをすると、一回につき10%の量のワインが失われる。
    ¥5280

  • Le Clos du Tue-Boeuf

    Le Clos du Tue-Boeuf

    ル・クロ・デュ・チュ=ブッフ

    フランス / ロワール

    1996年にビオロジック栽培と醸造時亜硫酸塩無添加醸造を開始し、今や堂々ヴァン・ナチュールの重鎮と畏敬される。

    今を遡ること20年以上前、1996年にビオロジック栽培と、醸造時亜硫酸塩無添加を開始し、今や堂々ヴァン・ナチュールの重鎮と畏敬される生産者。ドメーヌを運営するのはティエリーとジャン=マリのピュズラ兄弟。その家系は15世紀からモンティの地に続き、クロ・デュ・チュ=ブッフを所有。このクリュは、16世紀には国王フランソワⅠ世と王女クロードが、特に入念に管理したという記録が残る、由緒ある畑である。畑には施肥も数年に一度にとどめ、40hl/haを上限とする低収穫を徹底。彼らのワインは、若いうちから気取らず近づきやすいが、熟成を経て次々に現れる味わいは、“驚異のピュズラ・ワールド”との讃辞を浴びる。2010年以降のヴィンテージではさらに心機一転し、しっかりとした格調と気品、みずみずしさと緊張感を、ドメーヌものだけでなくネゴシアン・ワインにさえ表現してきた。2014年にはそのネゴシアンを09年よりともに運営してきた、ピエール・オリヴィエ・ボノムに譲った。
    この頃からイタリア、スペイン、ジョージアの友人の造り手たちのワインを、フランスへと輸入することも始めた。2019年には兄のジャン=マリが引退し、ティエリーの二人の娘がワイナリーの運営に参画している。

    トゥーレーヌ

    「ロワール全体の中で最上の赤ワインを生む」と、ジャンシス・ロビンソンが言い切る地域シノン、ブルグイユ、サン・ニコラ・ド・ブルグイユ、軽やかながら驚異的な長命さで知られる白のヴーヴレなどの重要AOCが含まれる地域。シノンのカベルネ・フランは「その品質はばかばかしいほど過小評価されている。100年ほど前、シノンのワインはマルゴーと同じように高評価を受けていた。現在は、力強さや構成力はともかく、魅力という点では驚くほどマルゴーと近似している」とさえ、ジャンシスは述べている。ヴーヴレは、辛口、中辛口、半辛口、甘口、発泡性の5つのタイプに分かれる。トゥール市を中心に、東西5,000haに迫る広大なAOCであるトゥーレーヌは、粘土石灰岩、粘土燧石(すいせき)、ファルン(中新世の化石と砂)、粘土などがモザイクを成す多彩な土壌を持つ。この地方は16世紀のラブレー、19世紀の文豪バルザックや、近代哲学の父、ルネ・デカルトの生誕地としても知られる。

    ロワール

    大西洋岸に注ぐフランス最長の河(1,000km)の両岸に続く産地。「フランスの庭園」と呼ばれ、河沿いにかつての王侯貴族の壮麗な古城が多数点在する景観は、世界遺産にも登録されている。この地方はブドウ栽培の北限に近く、ワインは比較的酸が高い。ワインの名称と、それに含まれるワインの関係はかなり込み入っており、例えばソーミュール、アンジュなどの呼称は赤、白、ロゼのどれにも適応され、同じ呼称の中でブドウの品種も甘さの度合いも様々であることが、消費者を戸惑わせることが多い。ともあれ「このエリアはフランスで最も多様で、かつ軽んじられてきた産地。軽く、爽快で、はっきりとした酸味を持ち、昔から魅力的と言われているエリアなのに、現代のワイン消費者は、重さと強さに取り憑かれているため、ロワールは、正当な評価を受けていない」とジャンシス・ロビンソンは喝破する。ロワール河河口から上流に向かって、ペイ・ナンテ地区、アンジュー・ソーミュール地区、トゥーレーヌ地区、ロワール上流地区の、大きく4つのエリアに区分される。

    Vin Nouveau du Tue-Boeuf Blanc
    ヴァン・ヌーヴォー・デュ・チュ=ブッフ ブラン

    品種:ソーヴィニョン・ブラン主体、シャルドネ ※VTによる
    醸造:ステンレスタンク醗酵。ステンレスタンクで1ヵ月ほど落ち着かせる。10~11月に瓶詰め。
    備考:ゾエ・ピュズラ「白も赤もロワール・エ・シェールの友人や、チュ=ブッフのスタッフが栽培しているブドウです。白に入っているシャルドネはほんの少しだから味わいに感じられるほどではないよ。」
    ¥3,520 (2024)

    VdF – Rouge
    ルージュ

    品種:コ、ピノ・ドニス、ガメ
    植樹:1986年~2011年
    位置:標高100m
    土壌:色々な土壌の混在
    醸造:18日間のマセレーション。円錐型木製タンクで8ヵ月間の熟成。

    VTにより、セパージュの構成・比率は異なる。
    ¥3850 (2024)
    ¥3520 (2023)

    VdF – Blanc 
    ブラン

    品種:ソーヴィニョン・ブラン主体
    標高:100m
    土壌:色々な土壌の混在
    醸造 琺瑯タンクで45日間アルコール発酵。琺瑯タンクで6ヵ月間の熟成。

    2018VTより、名称をル・プティ・ブラン・デュ・チュ=ブッフからブランへと変更。ロワール周辺の買いブドウ(ソーヴィニョン・ブラン主体)のブレンドによる、気軽な白ワイン。
    ¥3300 (2023)
    ¥3630 (2024)

    VdF – Rosé 2023
    ロゼ

    品種:ガメ主体
    醸造:ステンレスタンクで7ヵ月間発酵。琺瑯タンクで8ヵ月間の熟成。

    ガメを主体に、ピノ・ノワールやコ、ピノ・ドニスの買いブドウによるロゼ。明るい果実感と、酸の、シンプルで軽快なロゼワイン。
    ¥3300

    VdF – Le Buisson Pouilleux 2022
    ル・ビュイッソン・プイユ

    品種:ソーヴィニョン・ブラン100%
    植樹:半分が1950年、もう半分が1994年~2011年
    位置:標高150m
    土壌:砂礫質
    醸造:11ヵ月間の熟成。

    ティエリーが、このテロワールはソーヴィニョンに見事に適合していると、太鼓判を押す畑。ル・プティ・ビュイッソンの畑よりも樹齢が高く、ワインは凝縮感と優雅さを備えており、アルコール度数も上がりやすい。2019VTからトゥーレーヌのAOCを名乗るのをやめ、VdFとしてリリース。
    ¥5280

    VdF – Le Brin de Chèvre 
    ル・ブラン・ド・シェーブル

    品種:ムニュ・ピノ100%
    植樹:70%程度が1934年~1950年。残りは若木。
    位置:標高150m
    土壌:粘土、シレックス、砂、砂利
    醸造:600Lと228Lの古樽で12ヵ月間の熟成。

    ワイナリー設立当初から、ピュズラ兄弟が力を入れる、ロワールの地品種ムニュ・ピノ。酸が高いがしっとりとした濃厚なテクスチャーで、果実味や花の香りは控えめで、繊細な澱っぽさがある。土壌由来の硬質なミネラル感を感じる。2019VTからトゥーレーヌのAOCを名乗るのをやめ、VdFとしてリリース。
    ¥5500 (2022)
    ¥6270 (2023)

    VdF – Les Madères 2022
    レ・マデール

    品種:シュナン・ブラン100%
    植樹:1960年代
    位置:標高100m、南向き
    土壌:粘土石灰質
    醸造:400Lの樽で発酵、11ヵ月間熟成。

    ヴェルヌ・シュル・ブレンヌ (Vernou sur Brenne)の畑からの買いブドウ。畑のエリアとしてはヴーヴレで、区画名がレ・マデール、という名前で決してマデイラのような造りをしているわけでない。2021VT初醸造。ヴーヴレらしい硬質さに樽のニュアンスもしっかりとあるので、数年置いたら化けそうな気配がする。
    ¥5500

    VdF – La Guerrerie 
    ラ・ゲルリー

    品種:コ主体 、ガメ
    植樹:1981年
    位置:標高100m、北向き勾配
    土壌:粘土、シレックス
    醸造:15日間のマセレーション。500Lと228Lの木樽で8~9ヵ月間の熟成。

    2019VTからトゥーレーヌのAOCを名乗るのをやめ、VdFとしてリリース。
    ¥4620 (2022)

    VdF – Le Petit Buisson
    ル・プティ・ビュイッソン

    品種:ソーヴィニョン・ブラン
    植樹:1980年
    土壌:粘土質、白亜土壌の上に層をなすシレックス
    醸造: 228Lの木樽で6ヵ月間の熟成

    ル・プティ・ビュイッソンと呼ばれる粘土石灰質土壌の畑で、有機栽培で育てた樹齢35~40歳のソーヴィニョン・ブラン100%。破砕せずに房ごと圧搾し、果皮についた野生酵母だけで大樽で発酵。その後半年ほどブルゴーニュの古樽で澱引きせずに熟成し、清澄もフィルターもかけずに瓶詰。軽快ながら、深みと奥行きがある白。
    ¥4730 (2024)