Gérard Schueller et Fils

ジェラール・シュレール・エ・フィス

フランス / アルザス

最も純粋、かつ高次元にヴァン・ナチュールのあり方と精神、その偉大さと個性を実感させてくれる生産者の一人。1958年にジェラールが自社醸造を開始し、1982年からブリューノがドメーヌに参画。16世紀以来、何世代にもわたって一度も除草剤や化学肥料を使っていない畑は、土が驚くほど柔らかく健全そのもの。収量を低く抑え、濃縮度の高いブドウから生まれるワインは、格調高い酸が奥行きある果実味を支え、高レベルでバランスが整い、気品とミネラル風味が横溢する。亜硫酸添加は大半のキュヴェがゼロ、添加するものでも瓶詰め時時に20mg/Lが上限。平均収量は30~35hl/ha。所有する畑は計7haだが、自由奔放な発想で実験作を次々に生み出すため、キュヴェ数は膨大となる。白ワインは、3週間~1年のスキンコンタクトを経るものや、アルコール発酵が1年に渡るものもある。

アルザスについて

ドイツとの国境、ライン河にそった丘陵地に南北約170kmに渡って広がる産地。西側に連なるヴォージュ山脈(最高峰1,424m)が偏西風をブロックするため、夏はフランスでも特に乾燥した地域となる。7月の平均気温もブルゴーニュよりわずか0.7℃低いだけにとどまり、中心都市コルマール周辺では、8月は30℃を越える日も多い。そのため「皮肉にも、ワイン造りの環境があまりにも理想的だったため、歴史の中で並級ワインや、信頼できるブレンドワインの産地と見なされてきた」とジャンシス・ロビンソンは記述する。また、フランスでは例外的に、産地名ではなく使用するブドウ品種がワイン名となるのも特徴。グラン・クリュは計51区画で、AOC法上それを名乗れるのはリースリング、ゲヴュルツトラミネール、ピノ・グリ、ミュスカ・ダルザスの計4種の白品種のみ。しかし、ジェラール・シュレールなど志ある生産者は,グラン・クリュの畑にもピノ・ノワールを栽培し、目覚ましい成果をあげている。

Pinot Blanc
ピノ・ブラン

品種:ピノ・ブラン100%
醸造:ステンレスタンクもしくは木樽で醗酵・熟成。

複数の畑のブレンドからなる、ジェラール・シュレール・エ・フィスのスタンダードなワインといえるが、熟成もする酒質も備えている。
¥4400 (2022)
¥5280 (2023)

Riesling “Le Verre est dans Le Fruit”
リースリング “ル・ヴェール・エ・ダン・ル・フリュイ”

品種:リースリング100%
植樹:1973年~1978年
位置:標高300~320m、南・南東向き
土壌:粘土石灰質、砂質
醸造:ステンレスタンクもしくは木樽で醗酵・熟成。

Pfersigberg(フェルシックベルグ)のグランクリュのワインとして造られたが、余りにも独特なためINAOにグランクリュのAOCに認められなかったキュヴェ。Le Verre est dans le Fruit=フルーツの中に虫がある。と言う意味=内部に崩壊の兆しを含んでいる。(この果実は虫が喰っている)解釈は「あまりに美味しいから虫が食べた」と、「大きな組織(INAO)のなかには虫が食うような体制がある」=組織崩壊を意味する、ブルーノの皮肉。キュヴェ名はお気に入りらしく、2012年以降Pfersifbergを名乗れたとしても、Le Verre est dans Le Fruitを名乗っている場合もある。ラベルの絵のフルーツは桃Peche=グランクリュのPfersigbergを表しており、アメリカの漫画から見つけた絵だそう。

Riesling – Bildstoeckle
リースリング ビルステゥックレ

品種:リースリング100%
位置:標高280~300m、南東向き
土壌:ほぼ石灰質、ほんのわずかに粘土質
醸造:基本は大樽で、醗酵と熟成を行う。ブドウを圧搾してから、そのままの事も多い。

ビルステゥックレ(区画名)のテロワールはスタンダード・キュヴェと比べ、より骨格と複雑味がまし、スケールの大きい味わいを与える。

Gewurztraminer – Cuvée Particulière non filtré 2022
ゲヴュルツトラミネール キュヴェ・パルティキュリエール
ノン・フィルトレ

品種:ゲヴュルツトラミネール100%
醸造:ステンレスタンクもしくは木樽で醗酵・熟成。

Cuvee Particuliereシリーズは、名付けた当時はスタンダード・キュヴェ「リースリング」と差別するために、より良いという意味で名づけ、いくつかの区画のブドウを混ぜたキュヴェ。区画は、スティッヒ、フースロック、そして時にはビルステゥックレも含まれる。22VTのように、残糖があるときにはエチケットの文字が赤色になっている。
¥5170

Gewurztraminer – Bildstoecklé 2022
ゲヴュルツトラミネール ビルステゥックレ

品種:ゲヴュルツトラミネール100%
位置:標高280~300m、南東向き
土壌:ほぼ石灰質、ほんのわずかに粘土質
醸造:基本は大樽で、醗酵と熟成を行う。ブドウを圧搾してから、そのままの事も多い。

ビルステゥックレ(区画名)のテロワールはスタンダード・キュヴェと比べ、より骨格と複雑味がまし、スケールの大きい味わいを与える。
¥6820

Pinot Gris
ピノ・グリ

品種:ピノ・グリ100%
醸造:ステンレスタンクもしくは木樽で醗酵・熟成。

複数の畑のブレンドからなる、ジェラール・シュレール・エ・フィスのスタンダードなワインといえるが、熟成もする酒質も備えている。

Pinot Gris – Réserve non filtré 2022
ピノ・グリ レゼルヴ ノン・フィルトレ

品種:ピノ・グリ100%
醸造:ステンレスタンクもしくは木樽で醗酵・熟成。

Pinot Grisの”Réserve”は、通常のキュヴェ用のぶどうが植えられている区画よりも粘土質の多い土壌の区画のぶどうで造られる。
¥6490

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