Monte da Casteleja
モンテ・ダ・カシュテレジャ
ポルトガル / アルガルヴェ

ポルトガル南部アルガルヴェ地方ラゴス近郊にあるモンテ・ダ・カステレジャは、丘の上の一軒家と畑からなる家族経営のワイナリーだ。名は敷地内で発見された古代ローマ時代の城跡(Castelo)に由来する。当主ギヨーム・ルルーはフランス人の父とラゴス出身の母を持ち、モンペリエとポルトで栽培醸造を学び、祖父の畑を継いで1999年に創業した。畑では土着品種のバシュタルドやマルヴァジア・フィナなどを栽培。アルガルヴェはポルトガル本土最南のワイン産地で、気温はかなり高いとされるが、海風と晩夏には北風「ノルターダ」が山から吹きおろすことで、ブドウに酸を保たせることができるのだそうだ。2008年にオーガニック認証取得。
アルガルヴェについて
ポルトガル本土最南端のワイン産地アルガルヴェでは、燦々と降り注ぐ日差し、温暖な気候、海からの涼風、美しい砂浜のリゾートが観光客を惹きつける。海やリゾートをイメージさせる軽やかな白ワインも生産されるが、地域の赤ワインはフルボディで、ときに酸が乏しいとも評されてきた。北からの冷たい風はアレンテージョとアルガルヴェを隔てるモンシケ山地によって遮られ、地域全体はより温暖で海洋性気候の影響が強い。DOPは西からラゴス、ポルティマン、ラゴア、タヴィラの4つが沿岸に並び、土壌は石灰質粘土、砂岩、シストなど多様で、モンシケ山地の冷涼な環境で生産されるワインもある。主要品種は、白がアリントやマルヴァジア・フィーノ、赤がカステラォンやトゥリガ・ナショナルなどである。
ポルトガルについて
ポルトガルは大西洋、山脈や河川により地理的に隣国スペインから隔てられ、1986年にEUに加盟するまでは政治的にも孤立していた。そのため長い間イギリス向きに出荷されてきた、ポートワインやマデイラ酒を除くと、ポルトガルワインへの関心は市場でも高いとは言えなかった。しかしそれゆえ隠れたブドウ栽培地域や地品種の古樹が数多く残り、それらの要素への関心が世界的に高まる中で、2010年代頃からダイナミックな変化が起こっている。 ポルトガルが広くない国土にもかかわらず、多様な地形と土壌、ワイン文化を持つことは、ポートワインとヴィーニョ・ヴェルデという性質が相反するまったく別種のワインが、しかも隣接する地域から生産されることからも、良くわかる。それらの下地と、海外などで経験を積んだ若い造り手たちの熱意が、現在のポルトガルワインの原動力となっていると言えるだろう。
とかく情報過多に陥りがちな現在、ポルトガルには魚介類を使った素朴な料理が多く、その料理と合わせて飲まれてきたポルトガルワインは、一般に気取った味わいを感じさせないので、難しく考えずに飲んでいただきたい。
Meia Praia tinto 2023
メイア・プライア・ティント
品種:アルフロシェイロ主体、ソウサォン
植樹:2000年
位置:標高12m
土壌:粘土石灰質
醸造:除梗し足で破砕。スキンコンタクトなしで20日間発酵。225Lの古樽で6ヵ月間熟成。
梅やシソの印象とハイトーンの酸は18と変わらない。肩の力を抜いて気軽に飲めるやわらかい赤ワイン。
限られた低収量の区画から造られる。メイア・プライア(「半分の浜」の意)はワイナリーからもほど近く、多くの旅行客でにぎわうビーチの名。ラゴシュという美しい街への賛辞を込めて造られるキュヴェ。程よい果実の熟度と、しっかりと感じるが穏やかな酸味のアタックが心地よい気軽な赤ワイン。アルコール度数は12.5%(2023)。
トーンの高い酸と果実味、やわらかい口当たりで、暑い日にうってつけのポルトガル新着赤ワイン。シンプルで飲む人を疲れさせない良さがある。
¥3520
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