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  • Iago Bitarishvili

    Iago Bitarishvili

    イアゴ・ビタリシュヴィリ

    ジョージア / カルトゥリ

    イアゴは首都トビリシから北西に車で一時間、カルトゥリ地方、ムツヘタ村にワイナリーを構える。ジョージアで初めてバイオロジック栽培の認証を取得した(2005年)ワイナリーでもあり、2010年には仲間たちとジョージア国内初のワインフェスティバルを開催するなど、伝統的なジョージア・ワインの復興に努めている。当時は数えるほどの小規模生産者しか存在しなかったが、それ以降ジョージアのワイン業界はとてつもない速さで進化してきているそうでこの大きな進化の中でも、イアゴは小規模なワイナリーであることにこだわっている。「ナチュラル・ワインは畑から始まる。自分たちはすべてを手作業で行い、手作業でできる範囲のことしかしない。もしも自分がワイナリーのマネージャーになれば、ビジネスは大きくなるかもしれないが、それでは自分のワインではなくなってしまう。」とイアゴは話し、現在4haの畑から約8000本/年のワインを生産している。

    カルトゥリについて

    ジョージアのほぼ中央に位置する産地。トビリシから南へ広がり、アゼルバイジャンとアルメニアの国境に至る地域をクヴェモ・カルトゥリ(低地カルトゥリ)、トビリシ西部からイメレティ地方へ続くムトゥクヴァリ川(別名クラ川)沿いの渓谷地域をシダ・カルトゥリ(内陸カルトゥリ)という。カヘティ地方に近い東部は大陸性気候、イメレティ地方に近い西部では亜熱帯性気候の影響下にある。主要な地場品種は白がチヌリ、ゴルリ・ムツヴァネ、赤はタフクヴェリ。特にチヌリ(ジョージア古語で『素晴らしい』を意味するチネブリchinebuliもしくは『緑』chiniに由来する)は、果皮が薄く繊細でフレッシュな酸が持ち味で、カヘティ式に果皮・果肉と一緒にクヴェヴリで醸造してもそれほどタニックにはならない。カルトゥリ地方は一大消費地であるトビリシに近いことからスパークリングワインやブランデーの製造で知られるが、近年はワインツーリズムが盛んになりつつある。

    ジョージアについて

    ジョージアは黒海とコーカサス山脈に囲まれた世界最古の伝統的ワイン生産国である。面積は北海道の約83%にすぎないが、400種類以上におよぶ地場品種の宝庫であり、約8000年前からワイン造りが行われて来た。ヨーロッパとアジアの接点に位置し、幾たびも異民族の侵略にさらされてきたが、4世紀にキリスト教国となって以来、ワインは信仰とともに人々の生活に根付き、途切れることなく醸造されている。ソヴィエト連邦の支配下でも、人々は太古と同じやり方で庭の一角に埋めた甕(クヴェヴリ)で自家消費用のワインを作り続けた。1991年の独立後、最大の輸出先であったロシアが2006年にジョージア産ワインの輸入を禁止したことがきっかけとなって、伝統的醸造手法の持つ意味と価値が見直され、2013年にクヴェヴリによるワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産に登録された。クヴェヴリで醸造されたワインは大半が自家消費用のため市場に出回る量は少ないが、工業的な醸造の対極にある自然な手法として世界的に注目を集めている。

    Chinuri 2023 (Maceration 7 month)
    チヌリ(スキンコンタクト有り)

    品種:チヌリ100%
    植樹:1960年代
    位置:550m、南向き
    土壌:礫と小石を多く含む 粘土石灰質
    醸造:クヴェヴリで6ヵ月間スキンコンタクトクヴェヴリで熟成

    Chini:チニとはジョージア語で薄い緑色を意味し、チヌリの名もその果皮の色合いが由来とされている。スキンコンタクトを長くしても、それほど色素やタンニンなどの果皮成分は抽出されない。2016VTから、エチケットを変えた。イアゴ本人が全体重をかけて、ピジャージュをしている様子を収めた写真がモチーフ。
    ¥4840

  • Shalauri Wine Cellars

    Shalauri Wine Cellars

    シャラウリ・ワイン・セラーズ

    ジョージア

    シャラウリ・ワイン・セラーズは、ジョージア東部に位置するカヘティ地方、シャラウリ村に2013年ギガ・マカラウズ氏によって設立されました。カヘティ地方はジョージア産ブドウの大半が栽培される最大のワイン産地で、1991年に旧ソビエト連邦からの独立後、急速に成長を遂げました。
    現在、盛んに国際品種も栽培され、ステンレスタンクを用いた近代的なワイン造りを行う大手から、シャラウリのようなブティックワイナリーまで大小様々な造り手が凌ぎを削っています。
    シャラウリでは国際品種を使用せず、ジョージア固有品種を自然農法で栽培し(自社畑4haと長期の契約農家の農園3ha)醸造所の地下に埋めた43のクヴェヴリ内で天然酵母を利用し、ブドウを自然醗酵させます(内32基は比較的大きな2000Lのクヴェヴリ)。可能な限り人的介入を避け、醗酵後はクヴェヴリにて醸し(6カ月)、さらに必要に応じて一定期間、種・果皮・酵母の残りかす等の固形物(チャチャ)を取り除いてから、再びクヴェヴリにて熟成を施し、フィルターを使わずボトリングを行います。そして、更に最低1年間の瓶熟を行うという贅沢な仕様です。(安定化の為にSO2はボトリング前に最小限使用)
    クヴェヴリで醸造されるワインの多くは、このように最もナチュラルな手法を用いられることから、果実由来・酵母由来の沈殿物などが、旨味の要素となってワインに含まれ、時には混濁も見られます。生産者の中には、酸化防止剤である二酸化硫黄(SO2)無添加で仕上げる造り手もいます。この結果、流通の過程でワインが酸化したり、味わいに変化が生じたりと、不安定なワインの原因に繋がることもありますが、シャラウリのワインは伝統を重んじながらもワインの品質管理には細心の注意を払い醸造されている為、このような心配がありません。

    シャラウリ・ブランドは現在、ワイントレンドの発信地であるニューヨークやカンヌ、ニースはじめとするミシュラン星付きレストランや、和食店も含め世界各国の一流レストランでオンリストされ、ジョージアを語るに外せないワイナリーとなっています。
    最近の評価では、ワインジャーナリストの山本明彦氏が手掛ける情報サイト
    ”Wine Report”で、シャラウリ社のアンバー・ワインを紹介。「西ヨーロッパやオーストラリアには、これほどバランスの取れたオレンジ・ワインは少ない」「フェノリックと果実と酸が綺麗に結合されている。ドライな収斂性が浮き立たずまろやかにまとまっている。ナチュラルワインのようにすいすい飲める」と高く評価しています。-2017年5月10日Wine Reportワインレポート抜粋-

    醗酵と醸し、熟成に使用されるクヴェヴリは、ジョージアの土を使いクヴェヴリ職人が窯で焼き上げた素焼きの壺です。古くは各地方にクヴェヴリを造る窯元がありましたが、時代の変化とともにその数は減り、現在では10社程に減ってしまいました。
    全てが手作業で製作される事から時間と熟練の技術、経験が必要な職業です。
    窯元では職人がジョージアで採掘された粘土を練り、高さ10cm程の帯状の塊を作り、下から順に積み上げるように重ねては休ませ、乾燥させ、また積み上げる、という地道な作業を数週間かけて行い、大きな卵を逆さにしたような形状の壺を製作します。
    季節や湿度にもよりますが、完成した壺が高温で割れないように、1週間近く乾燥させ、数日から1週間かけて大きな窯で900-1200度の高温で焼き上げます。
    焼きあがったクヴェヴリは割れないようにゆっくりと冷まされ、内部には蜜蝋をコーティングして密度を上げることでワインの流失を防ぎます。
    更に外側には強度を高めるために石灰やセメントが塗られます。
    ワインの蔵元によっては蜜蝋を好まない事から、あえて素焼きの物を購入する蔵もあります。
    クヴェヴリのサイズは様々で、小さいものから人が中に十分入れる程の大きなものまで一般的に使われます。サイズにすると数百リットルから数トン程で、現在ではその顧客はジョージア国内に留まらず、ヨーロッパ各国、更には日本へも輸出されています。

    長いクヴェヴリでの醸造・熟成期間

    ワインの醸造は非常にシンプルです。

    1.収穫・選別・破砕
    シャラウリでは自然農法でブドウを育て、ブドウの選果を二度行います。一度目は収穫時で、畑で質の高いブドウだけを選別して収穫します。二度目の選果は除梗時で、不要な部分を切り取って更に品質の向上を図ります。その後、選別されたブドウを除梗機に入れ、ところどころ破砕されたブドウをそのままクヴェヴリに流し入れます。

    2.クヴェヴリへ移動
    醗酵と醸しに使用するクヴェヴリは1.5~2.5トンと様々なサイズです。粘土で作られた卵型のクヴェヴリの内側は蜜蝋でコーティングされています。クヴェヴリはマラニ(クヴェヴリを置く醸造施設)の土の中に完全に埋めらており、年中一定の温度が自然に保たれることから、ブドウは低温下で醗酵が進みます。クヴェヴリの外側は石灰で覆われ、更に温度を一定に保つ働きを持ち、アルコール醗酵およびマロラクティック醗酵に適しています。

    3.醗酵(10日~2週間)
    醗酵時は伝統的な木製の器具を使い、定期的に人の手でピジャージュを行います。
    醗酵のプロセスで卵型のクヴェヴリの内部では自然に液体が循環し、清澄が進みます。クヴェヴリの素材である粘土は温度を一定に保ち、かつ少量の酸素を通します。これら全てが積み重なって、独特で活力に満ちたワインが生まれます。
    醗酵中に果皮は上層部へ浮上してくるので、手作業でピジャージュを毎日行います。この攪拌の圧力で、ブドウの種はクヴェヴリの底に落ち、その上に澱が沈殿します。
    醗酵が終わると、果皮の一部は果皮自体に含まれる炭酸ガスの影響で表面に浮上したままで、一方で果皮を含む澱(チャチャと呼ばれる沈殿物)は底に沈んでいきます。
    このためワインが接するのは果皮のみで、果皮から人体にも有益な成分が多く抽出されます。シャラウリでは土着の自然酵母のみを利用して醗酵を行います。醗酵の終了は通常、温度が少しずつ下がって完了するので、自然にワインの清澄と酒石の除去を促進します。

    4.醸しと熟成
    赤ワイン:醸し(5~6週間)、熟成(12~18カ月)
    白ワイン:醸し(5~6週間)、熟成(6~7カ月)
    +チャチャを取りのぞき更に更に6カ月&瓶熟12カ月

    ■赤ワイン:醸し時間はブドウ品種とクヴェヴリの大きさによって異なりますが、通常は3~4週間です。その後、クヴェヴリの蓋を密封し12~18カ月間熟成させます。

    ■白ワイン:醸しは5~6週間です。この長期間のスキンコンタクトが、白ワインに特徴的な琥珀色(アンバー)とタンニンを生み出します。

    ドイツのアーヘンにあるフラウンホーファー協会(Fraunhofer Institute of Molecular Biology and Applied Ecology)での分子生物学と応用生態学の研究によると、伝統的なクヴェヴリで長期間スキンコンタクトを経たワイン(特に白ワイン)は、近代的な醸造方法で造られたワインよりも多くの抗酸化物質、フェノール類、タンニンを含有しているという結果が出ました。
    このことから伝統的なクヴェヴリ製法のジョージアワインは自然に安定しており、タンニンが豊富なおかげで、多くの添加物を必要としません。
    シャラウリでは酸化防止のためボトリング前に僅かな量のSO2を添加するのみで、醸造プロセスで出来る限り人の手を介さないことを重要視しています。
    白ワインの場合、アルコール醗酵とマロラクティック醗酵が完了するとクヴェヴリの蓋を閉め、そのまま果皮と共に5~6カ月熟成させます。
    醸しの期間を含めると白ワインは通常6~7カ月間、果皮と接します。春になり、ちょうどジョージアのイースターが終わる頃、沈下したチャチャ(種、果皮、果肉、茎や酵母カス)とワインを分け、クリーンな上澄み液を取り出します。
    そして目減り分を充填するか、別のサイズのクヴェヴリにワインを移し替えて更に6~12か月の熟成を行います。
    赤白共にクヴェヴリの熟成期間は12~18カ月です。シャラウリのワインは全てクヴェヴリで熟成され、その後さらに瓶内で熟成されます。オーク樽の風味は一切加わりません。オーク樽を使うとジョージアの地ブドウの個性が隠されてしまうと考えるからです。クヴェヴリでの熟成が完了すると、赤白それぞれをノンフィルターで瓶詰し、地下のセラーで12~18カ月瓶内での熟成を経て、ようやく市場へ出荷します。

    ジョージアワインの中心地、カヘティ地区(Kakheti)。ジョージアの南東部に位置し、北には大コーカサス山脈とロシアとの国境、更に東にはアゼルバイジャンとの国境があり、カヘティ地区の南東部からアラザニ川が流れ込み、中央部に連なるコンボリ山脈により地域が分かれています。カヘティ地区の恵まれた気候から、この地区はジョージア産ワイン用ブドウの65-70%が収穫される一大ワイン産地でもあります。重要産地は、アラザニ川の両側にあり、アラザニ・ヴァレーとも呼ばれる地区です。カヘティ地区はコーカサス山脈に近く、冷たい吹きおろしの風の恩恵を受けるため、黒海の影響を受けるジョージア南部のワイン産地イメレティ地区と比べると非常に乾燥したワイン産地です。


    ■気候
    気候は安定しており温暖で半亜熱帯気候です。夏は暑く、冬は気温がぐっと下がる地域でもあります。

    ■土壌
    褐色森林土、炭化腐植土、炭化した沖積土壌、森林土の堆積物等

    ■重要なマイクロゾーン
    ジョージアのProtected Designations of Origin(原産地名称保護)では、特定原産地18のPDOが存在し、それぞれ品種やスタイルに規定があります。
    18有るPDOの最も多くがカヘティ地区に位置し、その数は14もあります。
    下記はカヘティ地区の重要なマイクロゾーンで(*)はPDO地区でもあります。
    中でもチナンダーリはジョージアを代表する最高のPDOです。(ブドウはルカティテリ、ムツヴァネ(カクリムツヴァネ)が認められています。
    Mukuzani(ムクザニ)*
    Akhasheni(アハァシェニ)*
    Khashimi(カシィミ)
    Kvareli(カヴァレリ)
    Kondoli(コンドリ)
    Kindzmarauri(キンズマラウリ)*
    Napareuli(ナパレウリ)*
    Tsinandali(チナンダーリ)*
    Manavi(マナヴィ)*
    Kardanakhi(カーダナキィ)*
    Tibbani(ティバーニ)*

    ■ワイン醸造
    今日、多くの造り手が近代的なワイン造りを行い、ヨーロッパスタイルと呼ばれるワインが生まれていますが、カヘティ地区でのクヴェヴリ醸造は、同じくクヴェヴリを使用したワインを造るジョージアの別のワイン産地とも異なる独自性があります。この為、世界を見てもカヘティヤンワイン(カヘティ地区のワイン)と同じ方法で醸造されるワインはありません。
    一般的な醸造はワイナリーにもよりますが、サツナヘリと呼ばれる容器の中で足によりワインを圧搾し、チャチャ(果皮、果肉、種、一部の茎)全てをブドウジュースと一緒にクヴェヴリの中へ移します。(最近では高度な圧搾機を用いるワイナリーも増えています)醗酵が始まると最初の10日間は一日4回ほど棒で中を浮上した果皮を突き下げ、醗酵期間中はずっと作業を続けます。通常20-25日ですが、長くなると40日にも及ぶ時があります。
    醗酵が終わるとチャチャはクヴェヴリの下部に沈み、蓋をかぶせます。マロラクティック醗酵が終わった段階でクヴェヴリは完全に密封され、チャチャは天然の清澄剤の役目を果たしてくれます。この期間が長すぎてもチャチャがワインにとって好ましくない風味を生んでしまうので、この醸しの期間もとても重要です。
    収穫の翌年、通常は3月から4月の初旬にかけて最初のラッキングが行われ、ワインとチャチャが分けられます。その後、更にクヴェヴリでの熟成を行う蔵や、樽に入れる蔵、ボトリングを行う蔵など、それぞれが理想とするワインのスタイルに合わせて熟成期間や手段が選択されます。
    カヘティ地区原産のブドウはクヴェヴリ醸造、ヨーロピアン式の醸造どちらを採用しても、比較的抽出が強めに行われ、フェノール成分が豊富でタンニンが豊かなワインに仕上がり、香り豊かなワインとなります。

    ■重要ブドウ品種
    赤:サペラヴィ
    白:ルカツィテリ、ムツヴァネ(ムツヴァネ・カフリ)、キシィ、ヒフヴィ、チヌリ

    カヘティ地区のブドウと特徴

    ■白ブドウ
    ・ルカツィテリ (Rkatsiteli)—カヘティ地区の伝統的な白ワインに使用される主要品種で、ジョージア全土のみならず近隣諸国(モルドヴァ、ウクライナ、アルメニア、ブルガリア等)でも広く栽培されています。ルカツィテリとは「赤い茎」の意で、果皮が厚くフェノリックなブドウ品種です。アプリコットや黄桃の風味を持ちます。果実の蜜や甘やかさも特徴で、よくムツヴァネとブレンドされます。

    ・ムツヴァネ (Mtsvane)–カヘティ地方ではムツヴァネ・カフリ(カヘティ地区のムツヴァネ)と呼ばれます。ムツヴァネとはジョージア語で「緑の」を意味し果皮が薄くタンニンが控えめで、ステンレスタンク醗酵だとしなやかで口当たりのよいワインになります。白桃やピーチ系のドライフルーツの風味や華やかなアロマを持ち、ミネラル感にも優れる高貴な白ブドウです。クヴェヴリでの醸造によりアプリコットやドライフルーツ、フェノリックな要素が増し、アタックにも桐のようなニュアンスも現れます。

    ・キシィ (Kisi)—カヘティ地区原産のブドウ品種で、栽培面積が減っていたものの見事に再生を果たした人気のブドウ品種です。熟した白桃やメロン等、アロマ豊かなチャーミングな味わいで、完熟したリンゴやタバコ、クルミの要素も持ちます。

    ・ヒフヴィ (Khikhvi)—カヘティ地区の中で特にアラザニ川右岸で栽培されている品種です。中程度のアルコール濃度と柔らかな酸味が持ち味で、ブレンドされることも多い品種です。

    ■黒ブドウ
    サペラヴィ—「色をつける」という意味を持つ色の濃いブドウ品種です。主要産地はカヘティ地区ですが、ジョージア全土、更には近隣諸国でも栽培されるジョージアのブドウの王的存在です。甘口からドライワインまで様々なスタイルのワインが醸造されています。ダークベリーやリコリス、タバコ、シナモン、プラム等、豊富なアロマを持ち、酸度やタンニンもしっかりとあります。とてもエレガントで芳醇な果実味が特徴で、整ったストラクチャーも見事な地ブドウです。

    ワイン発祥の地として知られるコーカサス地方のワインに注目が集まっています。その中心となるのがジョージア(2015年まで日本ではグルジアと呼ばれていました)です。
    コーカサス地方はジョージア、アルメニア、アゼルバイジャンの3国から成り、黒海(西)とカスピ海(東)の間に挟まれたコーカサス山脈と、それを取り囲む地域からなります。ジョージアは黒海に近い南コーカサス地域に位置する小国で、北にロシア、南東にトルコが隣接します。旧ソビエト統治時代も含め8000年以上もの間途切れることなくワイン造りが行われてきた、歴史的にも考古学的にも大変重要なワイン産地です。そして現在も500を超える貴重な固有品種が存在します。
    ジョージアでは昔ながらのクヴェヴリを使った伝統的なワイン造りが今も大切に守り受け継がれていますが、ワインの近代化も進みヨーロッパ的なステンレスタンク等が持ち込まれたことで、ワイン造りも大きく変化を遂げました。この結果、今では全生産量の僅か10%程が伝統的なクヴェヴリを使用したワインです。現在のクヴェヴリは地中に埋められていますが、古くは地上にも置かれていたようです。しかし幾つかの大地震により多くが破壊されたことから、強度を高める事を目的にクヴェヴリを地中に埋めるようになりました。地中は温度が低く通年を通して安定しています。この結果、醗酵・醸しにも利点が多かった点も、地中での醸造が現在も続いている大きな理由と言えるでしょう。
    そしてこのクヴェヴリでの醸造は、2013年12月ユネスコ世界文化遺産(人類の無形文化遺産部門)に登録されました。
    クヴェヴリ仕込みで醸造した白ブドウから生まれる”アンバー・ワイン”(オレンジ・ワイン*)は、近年の回帰的なワイン造りによる”ナチュラル・ワイン”や”オレンジ・ワイン”ブームと相まって、世界的にも脚光を浴びるようになりました。
    オレンジ・ワインとは、古典的なワイン醸造方法によって生まれる特殊なワインのスタイルを意味します。
    近年のオレンジワインブームの生みの親で火付け役となったのは、クヴェヴリ仕込みのワインに深い感銘を受けたフリウリの造り手(イタリア、オスラヴィア地方)、ヨスコ・グラブネル氏です。ジョージアを訪れたグラブネル氏は同じ手法でワインを造りたいと、ジョージアからクヴェヴリを購入し、イタリアでワインを醸造しました。現在ではイタリアやフランス、オーストラリアなど、様々な国でオレンジ・ワイン造りに取り組む生産者が増え、注目が高まっています。

    *オレンジ・ワイン:白ブドウを赤ワインの醸造法(果皮や種を一緒に漬け込み醗酵し醸す方法)を用いて醸造することで、白ワインでもロゼワインでもない、濃い色調やタンニン成分(渋みや強い口当たり)、独特の風味を持つワインスタイルです。
    ジョージアではクヴェヴリ仕込みのオレンジ・ワインをアンバー・ワイン(琥珀色のワイン)と呼んでいます。

    Rkatsiteli 2020

    ルカツィテリ

    ルカツィテリ 100%

    ナッツやドライアプリコット、甘味の凝縮したドライフルーツなど濃密なアロマが漂います。リッチなボディとフェノリックな口当たりが魅力で、豊潤かつ酸味の整ったアンバーワイン(オレンジワイン)です。

    醗酵:天然酵母にてプレス後、果皮・果肉・種とともにクヴェヴリ醗酵12‐16日、マロラクティック醗酵
    熟成:クヴェヴリにて果皮・果肉・種と共に6カ月熟成、ラッキングしボトリング

    粘土石灰質土壌

    ¥4565

  • Zurab Topuridze

    Zurab Topuridze

    ズラブ・トプリゼ

    ジョージア / グリア

    グリア地方出身のズラブは首都トビリシで働く傍らズラブは地元でワイン造りを少量造ってきたが、2010年に新酒祭りに出品したところ評判となり、兼業でワイン造りを始める。2016年にはカヘティ地方でのワイン造りにも着手。ジョージアは東西に長く、東のカヘティ地方は国内最大産地でもあり、気温が高く乾燥している。一方、西のグリア地方は黒海に接する比較的冷涼多雨な地域。両地域の収穫時期には2か月程度の差がある。特にグリア地方の土着品種であるチュハヴェリは成熟するのが11月になることもあるのだそうだ。そのため2地域でのワイン造りもさほど苦労はしていないとズラブは言うが、それを可能にするのは長年大きな企業で働いてきた中で培われてきた彼の能力なのだろう。そしてそれはズラブと7人の家族、共に働くイベリエリ・チームによって支えられている。ワイナリー名のIberieli(イベリエリ)とはジョージア人の先祖にあたるコーカサスの民族のひとつで、数千年も前からワイン造りをしていた民族だとされている。

    グリアについて

    黒海に面した産地の一つで亜熱帯性気候。年間降水量は約1500mmを超え、しばしば海からの霧に覆われる。湿気を避ける為の栽培方法として、ブドウ樹を樹木に這わせ、収穫は籠を背負って梯子をかけて行う「マグラリ」式や、背の低い木や支柱を使ったブドウ棚に枝を這わせる「オリヒナリ」式で栽培されていたが、最近はヨーロッパでも一般的な垣根式の「ダブラリ」式が多い。平地の畑と斜面の畑があるが、高品質なワインを産するブドウ畑は水はけと風通しの良い標高200~400mの斜面中腹から上部にある。グリアはソビエト連邦時代はワインの産地として重視されておらず、そのワインは19世紀の文献で賞賛されているが滅多に手に入らない幻の銘酒だった。主要な地場品種は赤のチュハベリ、アラダストゥリ、ジャニ、スヒラトゥバニ。特にチュハベリは果皮が薄く、マセレーション発酵しても淡い色のロゼのようで、しっとりとして味わい深い。

    ジョージアについて

    ジョージアは黒海とコーカサス山脈に囲まれた世界最古の伝統的ワイン生産国である。面積は北海道の約83%にすぎないが、400種類以上におよぶ地場品種の宝庫であり、約8000年前からワイン造りが行われて来た。ヨーロッパとアジアの接点に位置し、幾たびも異民族の侵略にさらされてきたが、4世紀にキリスト教国となって以来、ワインは信仰とともに人々の生活に根付き、途切れることなく醸造されている。ソヴィエト連邦の支配下でも、人々は太古と同じやり方で庭の一角に埋めた甕(クヴェヴリ)で自家消費用のワインを作り続けた。1991年の独立後、最大の輸出先であったロシアが2006年にジョージア産ワインの輸入を禁止したことがきっかけとなって、伝統的醸造手法の持つ意味と価値が見直され、2013年にクヴェヴリによるワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産に登録された。クヴェヴリで醸造されたワインは大半が自家消費用のため市場に出回る量は少ないが、工業的な醸造の対極にある自然な手法として世界的に注目を集めている。

    Chkhaveri
    チュハヴェリ

    品種:チュハヴェリ
    植樹:2000年~2005年頃
    位置:標高300~400m
    土壌:粘土と砂壌土、茶色のローム
    醸造:クヴェヴリで0~5日間マセレーション。クヴェヴリで8ヵ月間熟成。
    グリア産ワイン。チュハヴェリは赤品種だが色素が非常に薄いため、数日間マセレーションでは色は出てこない。年によって、マセレーションをしている年としていない年があるが、していないときは、No Maceration、しているときはAmber Wine、もしくはShort Macerationという表記をしている。2021年VTは数字のマセレーションをしている。

    Golden Blend 2022
    ゴールデン・ブレンド

    品種:ルカツィテリ、ムツヴァネ、ヒフヴィ、キシ各25%
    植樹:2014年
    位置:標高300~400m
    土壌:粘土と砂壌土、茶色の土
    醸造:スキンコンタクトはルカツィテリのみ、その他の品種は果汁のみを入れて、クヴェヴリで7ヵ月間マセレーション。クヴェヴリで3ヵ月間熟成。
    カヘティ産ワイン。カヘティの白4品種のブレンド。色合いはその名の通り、輝きのある深いゴールド。マセレーションの比率が少ないので、抽出の強さは感じない。
    ¥4840

    Cecilia
    セシリア

    品種:ルカツィテリ50%、ムツヴァネ50%
    植樹:2016年
    位置:標高500m
    土壌:グレーがかった茶色のローム質、砂壌土
    醸造:ルカツィテリは全房のまま破砕し7ヵ月間マセレーション、ムツヴァネはプレスし果汁のみでツカツィテリと共に醗酵。クヴェヴリで1年間熟成。
    カヘティ産ワイン。カヘティ地方の銘醸畑として名高いツィナンダリ村にズラブが所有する畑のブドウを使用している。

    Saperavi 2023 (short maceration)
    サペラヴィ (ショートマセレーション)

    品種:サペラヴィ ※畑はカヘティ地方
    植樹:2000年頃
    位置:標高450~500m 南向き
    土壌:粘土と砂壌土、茶色の土
    醸造:25%の割合で、クヴェヴリで2週間マセレーションクヴェヴリで8ヵ月間熟成

    カヘティ産ワイン。Saper(ジョージア語で、”染める”の意)の名のとおり、果皮の色素と成分の濃い品種だが、通常の4分の1の量、半月のマセレーションで、通常のサペラヴィとはまた違う味わいの構成に仕上げた。それにもかかわらず、しっかりとした抽出感とストラクチャーが感じられる。

  • Ramaz Nikoladze

    Ramaz Nikoladze

    ラマズ・ニコラゼ

    ジョージア / イメレティ

    ラマズ・ニコラゼはクヴェヴリ・ワイン協会(2010年設立)の設立メンバーの1人でもあり、ジョージアの首都トビリシのナチュラルワインバー「グヴィーノ・アンダーグラウンド」のマネージャーを長らく務めてきた人物。2007年からは出身地であるジョージア西部のイメレティ地方にワイナリーを設立し、自身のワインとジョージアのワイン文化を国内外で紹介するべく活動している。ジョージアのワイン文化の伝統を大切にすることだけでなく、フランスのナチュラル・ワインの生産者とも交流が深く、地域のクヴェヴリ・ワイン全体の品質向上にも寄与しているといってよいだろう。ラマズのワインは、昔ながらの手造りワインに特有の、肩ひじ張らぬ素朴なおいしさにあふれるだけでなく、造り手の人間性と器の大きさを示す、おおらかさを感じられる。

    イメレティについて

    ジョージア西部の亜熱帯性気候に属する産地。西側は黒海まで約100kmに迫り、年間降水量は約1300mmに達する上に重い粘土質土壌なので、ブドウ畑はゆるやかな斜面にあることが多い。自家用にワインを醸造する家庭が今も多く、ブドウ樹を一本づつ支柱に沿わせたり、ブドウ棚に仕立てたりしている小さなブドウ畑が点在する。主要都市クタイシは古代ギリシアの叙事詩『アルゴナウタイ』の中で、主人公イアーソーン達が黄金の羊皮を求めて訪れたコルキス王国の首都として登場し、王宮にはワインの噴出する泉があったという。クヴェヴリはジョージア西部では「チュリ」と呼ばれ、ブナなどの木材の板で蓋をして、発酵後は特殊な粘土を盛って密封する。醸造も白ワインは果汁のみか、果皮を一部加えて発酵するので軽くしなやかで口当たりの良いワインが多い。主要な地場品種は白はツィツカ、ツォリコウリ。赤はオツハヌリ・サペレ。

    ジョージアについて

    ジョージアは黒海とコーカサス山脈に囲まれた世界最古の伝統的ワイン生産国である。面積は北海道の約83%にすぎないが、400種類以上におよぶ地場品種の宝庫であり、約8000年前からワイン造りが行われて来た。ヨーロッパとアジアの接点に位置し、幾たびも異民族の侵略にさらされてきたが、4世紀にキリスト教国となって以来、ワインは信仰とともに人々の生活に根付き、途切れることなく醸造されている。ソヴィエト連邦の支配下でも、人々は太古と同じやり方で庭の一角に埋めた甕(クヴェヴリ)で自家消費用のワインを作り続けた。1991年の独立後、最大の輸出先であったロシアが2006年にジョージア産ワインの輸入を禁止したことがきっかけとなって、伝統的醸造手法の持つ意味と価値が見直され、2013年にクヴェヴリによるワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産に登録された。クヴェヴリで醸造されたワインは大半が自家消費用のため市場に出回る量は少ないが、工業的な醸造の対極にある自然な手法として世界的に注目を集めている。

    Solikouri Nakhshirgele 2022
    ソリコウリ・ナフシルゲレ

    品種:ツォリコウリ100%
    植樹:1990年頃、1930~50年
    位置:標高150m、南西向き
    土壌:粘土質 、シレックス
    醸造:クヴェヴリで数ヵ月間のスキンコンタクト。クヴェウリで8ヵ月間熟成。

    2018年に亡くなった、Our Wineのソリコへのオマージュとして、2017年から、ツォリコウリ→ソリコウリに改名。ツォリコウリでのマセレーションを提案してくれたのは、ソリコだった。ナフシルゲレは村名。
    ¥4730

  • Gogita Makaridze

    Gogita Makaridze

    ゴギタ・マカリゼ

    ジョージア / イメレティ

    マカリゼ家はジョージアのイメレティ地方、テルジョラ村で長い間ブドウ栽培がおこなってきた。村の90%の家庭で庭でのブドウ栽培がおこなわれており、ジョージアの他の地域でもそうであるように、兼業農家の傍ら、ワインが自家消費用に造られてきた。ゴギタ・マカリゼは2010年にブドウ栽培、そしてワイン造りをすることが自分の夢だと確信し、以前の職を辞め1haの畑を購入し、ワイナリーを興す。同年にはクヴェヴリ・ワイン協会が設立され、ジョージア・ワインへの機運も益々高まっていたころだった。2020年からは首都トビリシから移住してきた妻ケト・プトゥリゼが、ワイン造りに参画。前職の経験から、英語もよく話せる快活なケトのワイン造りに加わったことで、ワイナリーの雰囲気全体が明るくなったように感じられる。ツィツィカ、ツォリコウリの白ブドウ、アラダストゥリから造られる軽やかなロゼなど、彼らのワインはジョージア・ワイン全体像にまた1つ表情を加えることになった。

    イメレティについて

    ジョージア西部の亜熱帯性気候に属する産地。西側は黒海まで約100kmに迫り、年間降水量は約1300mmに達する上に重い粘土質土壌なので、ブドウ畑はゆるやかな斜面にあることが多い。自家用にワインを醸造する家庭が今も多く、ブドウ樹を一本づつ支柱に沿わせたり、ブドウ棚に仕立てたりしている小さなブドウ畑が点在する。主要都市クタイシは古代ギリシアの叙事詩『アルゴナウタイ』の中で、主人公イアーソーン達が黄金の羊皮を求めて訪れたコルキス王国の首都として登場し、王宮にはワインの噴出する泉があったという。クヴェヴリはジョージア西部では「チュリ」と呼ばれ、ブナなどの木材の板で蓋をして、発酵後は特殊な粘土を盛って密封する。醸造も白ワインは果汁のみか、果皮を一部加えて発酵するので軽くしなやかで口当たりの良いワインが多い。主要な地場品種は白はツィツカ、ツォリコウリ。赤はオツハヌリ・サペレ。

    ジョージアについて

    ジョージアは黒海とコーカサス山脈に囲まれた世界最古の伝統的ワイン生産国である。面積は北海道の約83%にすぎないが、400種類以上におよぶ地場品種の宝庫であり、約8000年前からワイン造りが行われて来た。ヨーロッパとアジアの接点に位置し、幾たびも異民族の侵略にさらされてきたが、4世紀にキリスト教国となって以来、ワインは信仰とともに人々の生活に根付き、途切れることなく醸造されている。ソヴィエト連邦の支配下でも、人々は太古と同じやり方で庭の一角に埋めた甕(クヴェヴリ)で自家消費用のワインを作り続けた。1991年の独立後、最大の輸出先であったロシアが2006年にジョージア産ワインの輸入を禁止したことがきっかけとなって、伝統的醸造手法の持つ意味と価値が見直され、2013年にクヴェヴリによるワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産に登録された。クヴェヴリで醸造されたワインは大半が自家消費用のため市場に出回る量は少ないが、工業的な醸造の対極にある自然な手法として世界的に注目を集めている。

    Tsitska 2022
    ツィツカ

    品種:ツィツカ100%
    植樹:1980年代
    位置:標高170m、南向き
    土壌:粘土質
    醸造:クヴェヴリで醗酵。クヴェヴリで7ヵ月間熟成。

    イメレティ地方で一番栽培されている白品種。マセレーションをせずに、醸造。ヨーロッパのワインに慣れた人、抽出の濃いジョージアワインに慣れない人にも、勧めやすい味わいといえる。
    ¥4620

    Tsolikouri 2022
    ツォリコウリ

    品種:ツォリコウリ100%
    位置:標高170m
    土壌:粘土質
    醸造:クヴェヴリで醗酵。クヴェヴリで7ヵ月間熟成。

    イメレティ地方で、ツィツカと同様、広く栽培される白品種。マセレーションをせずに、醸造。ツィツカよりも果皮の成分が豊かで、ヨーロッパのワインに慣れた人、抽出の濃いジョージアワインに慣れない人にも、勧めやすい味わいといえる。
    ¥4730

    Dondghlabi 2022
    ドンドグラビ

    品種:ドンドグラビ100%
    植樹:1971年
    位置:標高150m、西向き
    土壌:水晶を含む石灰質および粘土質
    醸造:マセレーションなし。クヴェヴリで9ヵ月間熟成。

    ドンドグラビはイメレティ全域で栽培される地場品種で、DNA型鑑定ではジョージア最古の品種の一つとされるカピストニ・テトリKapistoni Tetriと同一とされている。ワイナリーの他のワインと比較して酸が高く、ライトボディ。
    ¥4730