投稿者: amala

  • Cristiana Meggiolaro

    Cristiana Meggiolaro

    クリスティアーナ・メッジョラーロ

    イタリア / ヴェネト

    極力介入を避け、丁寧に手を添えるようにブドウを端正で軽やかなワインへと導く。

    クリスティアーナ・メッジョラーロは、ヴェローナ近郊モンティ・レッシーニのブレントン村で、夫リカルドと共にワイン造りに取り組んでいる。2000年に軽い気持ちで受講したソムリエ講座が転機となり、ワインの世界に魅了され2007年に生産者として独立。標高120〜550mの間に点在する畑では、ドゥレッラ、ガルガーネガ、ピノ・ネーロを栽培し、農薬や化学肥料、除草剤を用いず、自然に寄り添いながら手作業で管理している。自宅1階のセラーでは、「どうすれば畑で得たものだけでワインを造れるか」を考え、実践を重ねてきた。特にドゥレッラのフリッツァンテ「Sotoca’」は「家の下」を意味し、生活と土地の距離の近さを象徴する。瓶内二次発酵の糖分を地元伝統の陰干しワイン=レチョートから得る手法も特徴で、ロゼ・スプマンテにも応用。派手さはなくとも、土地と共にある誇りと静かな野心が、端正で軽やかなワインに滲んでいる。

    ヴェネトについて

    イタリア北東部、ヴェネツィアを州都とする州。イタリアの中では平野部が多く、全面積の56.4%が平地、丘陵地帯が14.5%。ワインの生産量の面でも、常にシチリアやプーリアと共に、同国のトップ3を争う。量の面でも知名度の面でも、この州の三大重要DOCは、イタリア最大の湖、ガルダ湖からの温かい風の影響を受けるヴェローナ周辺の丘陵地帯を中心に生まれるバルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、そしてソアヴェとなる。いずれも一時期(極少数の偉大な生産者を除き)、人気に甘えた安易な大量生産で品質が低下したり、低迷した時期もあったが最近ようやく復活しつつある。また近年では生産地を拡大し、辛口化を推し進めたDOCプロセッコの生産と輸出の急伸長も、大きな話題になっている。プロセッコは2013年にはついにシャンパーニュを、輸出量の面では追い越した(ただしDOCプロセッコの生産可能地域は、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州にまたがっている)。

    IGT Veneto – Durello Frizzante sui Lieviti – Sotoca’
    ヴェネト ドゥレッロ・フリッツァンテ・スイ・リエヴィティ ソトカ


    品種:ドゥレッラ、ガルガーネガ
    植樹:1970年代
    位置:標高450m、南向き
    土壌:火山由来の土壌
    醸造:マセレーションなし。ステンレスタンクにて醗酵、熟成。
    熟成中はバトナージュを行い、ノンフィルターで瓶詰め。

    二次発酵用の糖分はガルガーネガのレチョートのブドウ果汁を用いて瓶内二次醗酵備考Sotoca’ はちょうど家の裏にある畑で、ヴェローナの方言で”家の下”(=イタリア語ではSotto Casa)を意味する。バトナ―ジュは味わいに厚みを与える程度で、しつこさがなく、さらっと仕上がっている。

    素直でピュアな果実味と自然でやわらかいテクスチュア、柑橘の皮系のニュアンスもあり、これからの季節に一層楽しめる、フレッシュ・爽やかなイタリア・ヴェネト州のスパークリングワイン。多くの人に勧めやすい味わい。
    ¥3520 (2023)

  • Ca’ di Press

    Ca’ di Press

    カ・ディ・プレス

    イタリア / ピエモンテ

    カ・ディ・プレスは、モンフォルテ・ダルバのペルノ村に根を張るプレッセンダ家が2018年に元詰めを開始したワイナリーである。その歴史は20世紀初頭に遡り、長年にわたりブドウやワインを地域へ供給してきたが、家族や友人のために残してきたワインの延長として、自らの名で瓶詰めを始めた。「プレッセンダの家」を意味するワイナリー名の通り、ワインは彼らにとって生活と結びついた存在である。畑はワイナリーを取り囲むように広がり、区画ごとに方角や樹齢、成熟のタイミングが異なるため、それぞれを個別に管理する。病害対策には硫黄や銅を用いる。セラーでは除梗後に破砕を行わずマセレーションを実施。ステンレスタンクで醗酵と熟成を行うが、バローロのみスラヴォニアン・オークの大樽で熟成される。

    ピエモンテについて

    イタリア北西部、アルプス山脈の南麓で、フランスと国境を接する州。面積はシチリアに続いてイタリア第2位。ワイン生産量は7位だが、その品質、多様性、独創性についてイタリアの首座にあると自負する州。DOCGは16、DOCは42にも達する。その心臓部は、州南部のバローロとバルバレスコ以外にも多くの地域で多彩なワインを生む。その筆頭は北部で繊細なネッビオーロを生むガッティナーラとゲンメの両DOCG。南東部アスティ地方では広く知られるバルベーラ、モスカート・ビアンコのスパークリング以外にも、ドルチェットやグリニョリーノも重要品種。南部のガーヴィ/コルテーゼ・ディ・ガーヴィDOCGの優美な白も、近年は本来の輝きを取り戻している。白では、バローロの北隣、ロエーロ地区のロエーロ・アルネイスも安定した人気を確立した。さらに近年では、アスティ県周辺の高標高地区、アルタ・ランガDOCGでの瓶内二次発酵ワインの生産も活況を呈し始めている。

    Barbera d’Alba
    バルベーラ・ダルバ

    品種:バルベーラ100%
    位置:南東向き
    醸造:除梗し破砕はせずに醗酵開始ステンレスタンクで2週間マセレーション、自然酵母醗酵9か月間ステンレスタンクで熟成

    色調は濃いルビーで、ガーネットの反射を帯びる。香りは強く、品種らしいフローラルさと果実味。
    ¥4620 (2023)

  • Domaine Mee Godard

    Domaine Mee Godard

    ドメーヌ・ミー・ゴダール

    フランス / ボジョレ

    ミー・ゴダールは、ボジョレの地に突如現れた“革命家”として近年もっとも強い注目を集める造り手である。韓国にルーツをもち、フランスで育った彼女は、生化学・ワイン科学・植物生理学を経て国家公認醸造士となり、ブルゴーニュの名だたるドメーヌで研鑽を積んだ。その広い視野と研ぎ澄まされた知性が、ボジョレという土地の価値を見出し、2012年末にモルゴンで古木の残るドメーヌを取得。2013VTから自身のワイン造りを始めた。現在はモルゴンの3つのクリマ(火山岩・花崗岩砂質・沖積土)に加え、ムーラン・ナ・ヴァンにも畑を所有し、多様な土壌を精密に理解したワインを生み出している。栽培は2016年にバイオロジックへ転換。醸造は区画ごとに分け、コンクリートと樽を使い分け、2〜3週間のマセレーションと9〜12か月の熟成を行う。ミーが目指すのは、あくまで「ヴァン・ド・ガルド」、時間に耐える偉大なワインであり、ワイン産地としてのフランスに残された未来は、ここにあるかもしれない、と胸を高まらせるのは、決して性急に過ぎることはないであろう。

    ボジョレについて

    マコンのすぐ南からリヨンまで約50km間の細長い丘陵地帯に広がる生産地。ガメイによる、一般的には新鮮でフルーティ、かつ軽やかな赤が多い。土壌は南部の粘土がちな平地と、北部の標高450m前後に達する花崗岩の丘陵に大きく分かれる。特に北部のサンタムールからブルイイにかけて広がる10村が認定された<クリュ・ボジョレワイン>と、その周縁の<ボジョレ・ヴィラージュ>は、最上の年には花崗岩とガメイとの相性を見事に表現する濃密な味わい。特に卓越した醸造家によるクリュ・ボジョレは、強烈な風味が熟成するまで数年を要し、頭のくらくらする芳醇なものもある。またこの地はフランスで最も早く亜硫酸無添加でのワイン造りを志したジュール・ショヴェと、その教え子として1980年代初頭からヴァン・ナチュレルを手がけた偉大な先駆者、マルセル・ラピエールの本拠地として、畏敬される土地でもある。

    Morgon
    モルゴン

    品種:ガメ100%
    位置:標高250〜300m
    向き:東〜南東向き
    土壌:砂質および火山性岩盤土壌
    醸造:コンクリートタンクで発酵。木樽で11か月間熟成

    複数の区画のブドウをブレンド。熟した赤系果実と花・スパイスの複雑な香りを持ち、ベルベットのような質感とエレガントなタンニンが調和する。モルゴンのテロワールを端正に表現したバランスのよいワイン。
    ¥5060 (2023)

  • Noûs (Cooperativa Vino Nuovo)

    Noûs (Cooperativa Vino Nuovo)

    ヌース(コーペラティーヴァ・ヴィーノ・ヌォーヴォ)

    イタリア / シチリア

    ワイナリー名のヌースとは、新プラトン主義で、神が初めて降臨した時に発した神聖な理性を指す。アレッサンドロ・フィリッピは、ソアヴェで長い歴史を持つワイナリーの出身。量子物理学からヒントを得たという独自の理論を元に、イタリア各地でコンサルタントとして活躍する。フィリッピがシチリア島西端部、トラパニ郊外で醸造責任者を務める協同組合がNoûs(ヌース)である。組合の構成農家はわずか4名で、アレッサンドロの指導の元、ビオロジック栽培へと転換した。アレッサンドロはかつて、同エリアの古樹を守るために立ち上げた協同組合“カンティーナ・エリチーナ”を率いていたが、400名もの栽培農家の意見が整わず、現在この組合は解散した。しかし栽培農家には100年を越えるネーロ・ダーヴォラやカタラットの古木を持つ農家も多くいた。現在はアレッサンドロの意見に理解を示してくれた4名の栽培家との協同組合だが、今でもその他の栽培家たちの復帰の説得は続けている。

    シチリアについて

    東西約300km(トリノ~フィレンツェ間とほぼ同距離)、南北約180kmに渡って広がる地中海最大の島。最南端はチュニジアの首都チュニスより緯度が南となり多くの地域は非常に乾燥する。東部に標高3,329mの活火山エトナ山、中南部に真っ白な石灰岩が海岸に露出するカルタニセッタ、赤い酸化鉄を含んだ土壌が散在するラグーザなど極めて多彩なテロワールを持つ。かつてはヨーロッパ最大のバルクワイン供給地の一つだったが、1990年代後半以降は品質志向のワイナリーが出現、2000年以降はいわゆる国際的スタイルからの脱却も少しづづ進んでいる。またこの島は固有品種の宝庫とも言われ、黒ブドウでは重厚なネロ・ダーヴォラ、繊細でフローラル、かつ高い酸のネレッロ・マスカレーゼ、フラッパートほか。白ブドウではグリッロ、カッリカンテ、カタラットなどに世界から特に注目が集まっている。現在はイタリア内外の有名生産者が、シチリアはエトナの山麗に畑を求めるブームが活火山のように燃えさかっている最中である。

    IGP Terre Siciliane – Catarratto
    テッレ・シチリアーネ カタラット

    品種:カタラット
    植樹:1980年代
    位置:標高200m
    土壌:砂岩沖積土
    醸造:ステンレスタンクで醗酵。ステンレスタンクで澱とともに4ヵ月間熟成、瓶詰め後2ヵ月間熟成

    やさしく圧搾して得たフリーランジュースを使用。色は青みを帯びたブライトイエロー、ノーズはフレッシュ、フローラル。味わいはドライでフレッシュ、繊細なハーブのニュアンスを感じる。
    ¥3630 (2024)

    Sicilia – Nero d’Avola
    シチリア ネーロ・ダーヴォラ

    品種:ネーロ・ダーヴォラ
    植樹:1999年
    位置:標高200m、南南西向き
    土壌:石灰粘土質土壌
    醸造:21日間マセレーション。ステンレスタンクで25日間醗酵。ステンレスタンクで14ヵ月間熟成

    暑い地域の品種らしい、複雑なハーブの香りと、口の中いっぱいに広がる果実味。アルコール度数も高いが、きっちりと酸味を残した造りなので、飲み飽きることが無い。
    ¥4070 (2024)

  • Nikoloz Antadze

    Nikoloz Antadze

    ニコロズ・アンターゼ

    ジョージア / カヘティ

    アンターゼ一家は17世紀からカヘティ地方のマナヴィ村とトフリアウリ村に畑を所有していたが、ジョージアがソヴィエトの政権下に落ちた際に国に没収されてしまった。2006年、ニコロズはマナヴィ村にブドウ畑を購入し、バイオロジック栽培で畑を管理し、クヴェヴリでのワイン造りを始める。栽培品種は、ジョージアの土着品種であるムツヴァネ・カフリとルカツィテリ。マナヴィ村の畑は、ジョージアが君主制をひいていた19世紀までの間、このエリアで出来たブドウで王室に献上するワインが造られていたことから、「ロイヤル・クリュ」とも呼ばれていた。その年の気候条件が反映するワイン造りを目指し、手入れをする前にブドウの樹を観察して極力介入せずに済むよう心がけている。2013年に建造された土と藁のマラニで醸造を行い、常に新しい試みをもって行うため、ヴィンテッジによって味わいが異なる部分もある。例えばサペラヴィではタンニンが強くなりすぎないように、サペラヴィの梗を使わずによりタンニンの穏やかなルカツィテリの梗を投入したり、白ブドウのマセレーションを試行錯誤している。これらの努力が、品種とテロワールの可能性を引き出した味わいになると信じる芸術家肌の造り手である。

    カヘティについて

    ジョージア全体で約7万ha(2005年)あるブドウ畑の約70%は、東部のカヘティ地方に集中している。首都トビリシの東から始まり、北は大コーカサス山脈、南をアゼルバイジャンとの国境に囲まれており、冬は山脈からの寒気が吹き下ろし、夏は砂漠から暑く乾燥した空気が張り出し、時々大雨や洪水・雹に見舞われる。主な地場品種は白はタンニンが豊富で男性的なルカツィテリ、繊細で女性的なムツヴァネ、赤は色が濃くタンニンの豊富なサペラヴィ。かつての国営農場だったり国外からの投資で設立されたりした大規模な醸造所は、地場品種の他にカベルネやシャルドネなどの国際品種を、現代的なステンレスタンクやバリック樽で醸造している。伝統的なカヘティ式醸造では、白・赤ともに果皮・果肉を全部クヴェヴリに入れて、約6ヵ月間醸し発酵して沈殿物とともに熟成するのでタンニンが豊富なことが多いが、近年は果梗の量を調整するなどしてバランスのとれたものも増えてきている。

    ジョージアについて

    ジョージアは黒海とコーカサス山脈に囲まれた世界最古の伝統的ワイン生産国である。面積は北海道の約83%にすぎないが、400種類以上におよぶ地場品種の宝庫であり、約8000年前からワイン造りが行われて来た。ヨーロッパとアジアの接点に位置し、幾たびも異民族の侵略にさらされてきたが、4世紀にキリスト教国となって以来、ワインは信仰とともに人々の生活に根付き、途切れることなく醸造されている。ソヴィエト連邦の支配下でも、人々は太古と同じやり方で庭の一角に埋めた甕(クヴェヴリ)で自家消費用のワインを作り続けた。1991年の独立後、最大の輸出先であったロシアが2006年にジョージア産ワインの輸入を禁止したことがきっかけとなって、伝統的醸造手法の持つ意味と価値が見直され、2013年にクヴェヴリによるワイン醸造がユネスコ世界無形文化遺産に登録された。クヴェヴリで醸造されたワインは大半が自家消費用のため市場に出回る量は少ないが、工業的な醸造の対極にある自然な手法として世界的に注目を集めている。

    Rkatsiteli
    ルカツィテリ

    品種:ルカツィテリ100%
    植樹:1970年代
    位置:標高650m
    土壌:粘土石灰質土壌
    醸造:クヴェヴリで6ヵ月間マセレーション。クヴェヴリで1年間熟成。
    カヘティを代表する白品種で、さまざまなスタイルのワインが作られる。2015VTはスキンコンタクトなし。

    Rkatsiteli – KAKABETI 100 Years Old Vines
    ルカツィテリ カカベティ(樹齢100年)

    品種:ルカツィテリ100%
    植樹:1900年代
    位置:南西向き
    土壌:石灰質に富む土壌
    醸造:クヴェヴリで6ヵ月間スキンコンタクト。クヴェヴリで3ヵ月間熟成

    ニキのワイナリーのある、マナヴィ村から、車で20分ほどのカカベティという村にある、ゴブレにしたてられた、古い畑。高い樹齢ならではの、スケールの大きさを感じさせる。
    ¥6050 (2017)

    Saperavi
    サペラヴィ

    品種:サペラヴィ100%
    植樹:1980年年代
    位置:標高500m、南向き
    土壌:粘土石灰質土壌
    醸造:クヴェヴリで1ヵ月間スキンコンタクト。クヴェヴリで9ヵ月間熟成(スキンコンタクト期間を含む)

    スキンコンタクト中にルカツィテリの梗を入れる。サペラヴィの梗は青く、強いタンニンを残すので、よりデリケートなタンニンを得るため、ルカツィテリの梗を入れた。2014、15年はピジャージュをしていたが、2016年はルモンタージュのみ、など試行錯誤している。重すぎず、しかしサペラヴィ種の個性は可能な限り引き出すことを狙っている。
    ¥4400(2019)
    ¥4620(2021)
    ¥5280(2022)