Domaine Gramenon
ドメーヌ・グラムノン
フランス / ローヌ

ドメーヌ・グラムノンはローヌ南部でも北側のエリアにセラーを構え、東に向かえばAOPヴァンソーブルからアルプスの麓へと続くエリアで、ブドウの、特にグルナッシュの栽培に適した地域だとされてきた。そのおかげで1978年の彼らのドメーヌ設立時にも樹齢100年を超えるゴブレ仕立てのグルナッシュの畑を入手することが出来た。気候に適した品種が栽培されてきたことで、現在で言うバイオロジック栽培が、”普通の“栽培方法とされてきたからこそブドウも長寿で、畑の状態もとても良かったのだ。彼らの造り出すラ・メメをはじめとするトップキュヴェは飲み手の嗜好を問わず、南仏の偉大なグルナッシュとして畏敬を集めた。2000年代に入ると気候変動へと対応していく必要を感じ始め、2010年にバイオダイナミック認証を取得。
2023年にはミシェル=オーベリー・ローラン夫人は40年以上の醸造家人生を終え、息子のマキシムへとワイナリーの運営を手渡した。
ローヌ南部について
14世紀にローマ教皇庁があったアヴィニョン周辺に広がる広大な産地。非常にコクがありスパイシーなシャトーヌフ・デュ・パープが、このエリアの象徴的存在。シャトーヌフは13種の品種のブレンドが認可されるが、その土台はグルナッシュ。緻密でパワフルなジゴンダス、スパイシーなヴァケラスもローヌ南部に属する。AOCコート・デュ・ローヌ・ヴィラージュは、この地域の広域AOCコート・デュ・ローヌに対し「明らかに格上のAOCであり、その一部はフランスワイン最良の買得品」とジャンシス・ロビンソンは明言する。ロゼで知られるタヴェルとリラックも、ローヌ南部の一部。 ローヌ地方の最南西端で、西はラングドックに隣接するコスティエール・ド・ニームは海に近く幾分穏やかな気候とミストラルの風がブドウの健全な生育を助けるとされる。その中心都市、ニームは古代ローマ遺跡の宝庫としても高名であり、また、ジーンズに使われるデニム(de Nimes)の語源になった街でもある。
ローヌについて
リヨンのわずか35km南の街ヴィエンヌからアヴィニョンまで、南北約200kmにわたるローヌ河両岸に開く南仏の産地。エルミタージュ、コルナスなどを生む北部と、シャトーヌフ・デュ・パプ、ジゴンダスなどを生む南部に分かれる。生産量の面では、ローヌ河沿いの狭い谷の急斜面に畑が続く北部は、比較的なだらかな丘陵が続く南部に対し、わずか1/10ほどである。最もベーシックなAOCであるコート・デュ・ローヌは、北部では50村、南部では113村がその名を許される。のべ4万haの畑から生まれるそのワインの生産量はボジョレの約3倍で、ボルドーの全生産量に次ぐ。そのうち白、及びロゼは、わずか4%以下にとどまる。赤ワインの主要品種はグルナッシュで、赤の総栽培の約40%を占める。この地にブドウ栽培をもたらしたのは、紀元前4世紀頃にマルセイユの港を築いた古代ギリシャ人。その後、紀元前125年ごろ入植したローマ人が、ワイン生産を飛躍的に発展させたと言われる。
Côtes du Rhône – La Vie on Y est
コート・デュ・ローヌ ラ・ヴィ・オン・ニ・エ
品種:ヴィオニエ主体、クレレット、ブールブーラン
植樹:1980年代(ヴィオニエ)
位置:標高350m
土壌:粘土質
醸造:木樽で6ヵ月の熟成。通常はイースターの後に瓶詰め。
温暖化の影響で、ヴィオニエの味わいが重くなり、アルコール度数も上がってきているのえ、味わいのバランスをとり、フレッシュさとミネラルを与えために2015VTからクレレットを半分近く、加えている。
透明感があり、輪郭のはっきりとした味わい。熟成させるよりも、フレッシュさを感じられるあいだに、飲み切るのがおすすめ。
Côtes du Rhône – Poignee de raisins
コート・デュ・ローヌ ポワニェ・ド・レザン
品種:グルナッシュ100%
植樹:若木
位置:標高350m
土壌:粘土質、石灰質
醸造:一部を除梗、セメントタンクで10日間のマセレーション。セメントタンクで6ヵ月間熟成。通常はイースターの後に瓶詰め。
ワイナリーで栽培をするブドウ樹の中でも樹齢30年以下の若木のブドウを使用。熟成させるよりも、フレッシュさを感じられるあいだに、楽しむことも。わかりやすさのあるチャーミングな果実味。
Côtes du Rhône – Sierra du Sud
コート・デュ・ローヌ シエラ・デュ・シュッド
品種:シラー100%
植樹:1980年代~2010年代
位置:標高350m
土壌:粘土質、石灰質
醸造:除梗後セメントタンクで2週間のマセレーション。セメントタンクで7ヵ月間熟成
一部木製樽熟成。通常はイースターの後に瓶詰め。
グルナッシュに比べて、よりインキーな黒さのある色合い。スパイスやナッティーなニュアンスもある香り。Syrah du Sud=南のシラーを文字って、Sierra du Sud=南の山脈と名付けたのは、コート・デュ・ローヌでは品種名のラベル表記が認められていないから。
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