Kelley Fox Wines

ケリー・フォックス・ワインズ

アメリカ / オレゴン

オレゴンの熟練生産者たちのもとでノウハウを学び、ケリー・フォックスは2007年にワイナリーを設立した。2005年から2015年まではスコット・ポール・ワインズで醸造長として働いていたが、2016年VTからは、自身のワイナリーに専念する。また、特に影響を受けたのはジ・アイリー・ヴィンヤードの故デイヴィッド・レット氏だと、ケリーは話す。2018年VTからは、彼女にとっての特別思い入れの深い、ダンディー・ヒルズのマーシュと呼ばれる区域の畑に注力しており、ワイナリーもより、仕事のしやすい場所へと移った。大学で生物学と生化学を修めたケリーだが、何ごとも決まりきった慣習通りには行わず、栽培でも過度の凝縮感は求めず、醸造では舌と感覚を頼りに判断をする。エレガントなワインができやすいと言われる、ダンディー・ヒルズではあるが、ケリーの手にかかるとピノ・ノワールは、ひときわ伸びやかで、優雅なワインへと生まれかわる。

オレゴンについて

カリフォルニアの北に位置するオレゴンは、太平洋の寒流の影響を受けた、冷涼な気候条件でブドウ栽培がおこなわれ、とりわけ高品質なピノ・ノワールで知られる。その起源は1966年、デイヴィット・レットが、ウィラメット・ヴァレー北限のダンディー・ヒルズに、ピノ・ノワールやリースリグを植えて興した、ジ・アイリー・ヴィンヤードに遡る。1979年にゴー・ミヨが主催した品評会で、レットの1975 South Block Pinot Noirが二位に入賞。これを契機にオレゴンは、ワイン産地として注目を集めるようになった。ちなみに、ケリー・フォックスはデイヴィット・レットの薫陶をうけた直弟子である。生産地域は大きく三つの地区に分かれる。オレゴン西北部のウィラメット・ヴァレーAVAのブドウ畑は、海岸山脈の麓にある、冷気の停滞を避けた斜面に広がり、土壌は主に痩せて水はけの良い火山性土壌。1990年代にディジョン・クローンが普及し、近年は有機栽培が浸透し、バイオダイナミック農法の生産者も増えている。ウィラメット・ヴァレーAVAの南部にはサザン・オレゴンAVAがあり、より温暖で、カベルネ・ソーヴィニヨン、メルロ、シラーなどが栽培されている。北部ワシントン州との州境周辺のコロンビア・ヴァレーAVAでは、シラーやカベルネ・ソーヴィニヨンの産地として知られる。この3つの代表的なAVAは、さらに細かいサブリージョンに分かれ、AVAは全部で19存在する。

Willamette Valley Chardonnay
ウィラメット・ヴァレー・シャルドネ

品種:シャルドネ100%
植樹:2018年
位置:標高105~183m、南東向き
土壌:海洋性堆積土壌(ベルパイン)
醸造:ステンレスタンクで醗酵、マロラクティック醗酵あり。ステンレスタンクで熟成。

フリーダム・ヒル・ヴィンヤードの樹齢が若いシャルドネで造るキュヴェ。樹齢を重ねた後には、単一畑キュヴェとしてリリースする予定。
¥6270 (2023)

Related Articles

THOMAS WINE

卜ーマス・ワインズ オーストラリア/ハンター・ヴァレー 1997年に設立された卜ーマス ワインズは現在ハンター ヴァレーのトップ中のトップと呼べる人気ワイナリーです。伝統的ハンターセミヨンと僅かに違うアプ ローチを特徴と…

João Costa

ジョアォン・コシュタ ポルトガル / ダォン ダォン生まれのジョアォン・コシュタは、家族と共に農業に従事しながら成長し、2011年にコインブラ農業学校(ESA)で有機農業を学ぶ。イタリアのアルバでのイ…

Sam Harrop

サム・ハロップ ニュージーランド/ホークス・ベイ 「センス・オブ・プレイス」土地の個性を追求した天才が造るワイン 2003年に超難関とされるマスター・オブ・ワインの試飲と理論の試験を最優秀成績で一発合格し、当時31歳とい…

Le Clos du Tue-Boeuf

ル・クロ・デュ・チュ=ブッフ フランス / ロワール 今を遡ること20年以上前、1996年にビオロジック栽培と、醸造時亜硫酸塩無添加を開始し、今や堂々ヴァン・ナチュールの重鎮と畏敬される生産者。ドメー…

HALCYON WINES

ハルシオン・デイズ ニュージーランド/ホークスベイ Olly & Amy Hopkinson【オーリー&エイミー ホプキンソン】が北島Hawke’s Bay【ホークス ベイ】のビオディナミ ヴィンヤー…

Responses

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です