Lalù

ラルー

イタリア / ピエモンテ

トリノ出身のラーラとルイーザは、ランゲの丘陵にほど近い、食科学大学(スローフード大学とも呼ばれる)に通う同級生として出会いました。授業の後にワイン生産者を訪ねて回り、そのたびに彼らの苦労と愛の物語に魅了されるうち、いつしか自分たちもワイン造りを志します。卒業後、2015年にラ・モッラではじめて畑を購入し、2019年にワイナリー「Lalù」を設立。ブドウは、何よりもまず、自分たちが生きるこの大地の果実であり、ワインはブドウが栽培された畑を表現するものである、という信念のもと、それぞれの畑を個別に醸造しています。
農家の出身ではなくピエモンテの州都トリノ出身の2人には、外からの影響への抵抗力の強いイタリアにおいて、慣行に囚われない感性でのワイン造りのアプローチをしやすい土壌があるようです。気候変動により、栽培と醸造において対応/調節の必要性が今までになく迫られる中で、ラルーの2人や彼女達と集う造り手たちには、既存の系譜にはないものがあります。

ピエモンテについて

イタリア北西部、アルプス山脈の南麓で、フランスと国境を接する州。面積はシチリアに続いてイタリア第2位。ワイン生産量は7位だが、その品質、多様性、独創性についてイタリアの首座にあると自負する州。DOCGは16、DOCは42にも達する。その心臓部は、州南部のバローロとバルバレスコ以外にも多くの地域で多彩なワインを生む。その筆頭は北部で繊細なネッビオーロを生むガッティナーラとゲンメの両DOCG。南東部アスティ地方では広く知られるバルベーラ、モスカート・ビアンコのスパークリング以外にも、ドルチェットやグリニョリーノも重要品種。南部のガーヴィ/コルテーゼ・ディ・ガーヴィDOCGの優美な白も、近年は本来の輝きを取り戻している。白では、バローロの北隣、ロエーロ地区のロエーロ・アルネイスも安定した人気を確立した。さらに近年では、アスティ県周辺の高標高地区、アルタ・ランガDOCGでの瓶内二次発酵ワインの生産も活況を呈し始めている。

Barbera d’Alba 2022
バルベーラ・ダルバ

品種:バルベーラ100%
位置:320m、西から南西向き
土壌:粘土石灰質
醸造:果梗とともにセメントタンクで醸造。オーストリア製オークと、古樽のバリックで約8ヵ月間熟成。
モンフォルテの畑のバルベーラを使用。砂の含有量が多く、もともとは潮流の激しい海底だった。色はしっかり出ているが、抽出は穏やかで、口当たりがよい。
¥5170

Laghe Nebbiolo
ランゲ・ネッビオーロ

品種:ネッビオーロ100%
植樹:2015年植樹
位置:400m、東向き
土壌:粘土石灰質
醸造:2つの畑のブドウを別々のセメントタンクで醸造。オーストリア製オークで約8ヵ月間熟成。
モンフォルテと、ラ・モッラの区画から、バローロにするにはまだ若すぎる畑のネッビオーロを使用。海洋由来の地層で、もともとは潮流のない静かな海底で、貝の化石が多く見つかる。

Barolo – Le Coste di Monforte
バローロ レ・コステ・ディ・モンフォルテ

品種:ネッビオーロ100%
樹齢:1994年植樹
位置:420m、南向き
土壌:砂質サンタガタ化石泥灰岩地層、シルト・粘土石灰質
醸造:木桶で1ヵ月間のマセレーション。15HLのオーストリア製オークとバ リックで20ヵ月間熟成。
トルトニアン時代(約1000万年前)に形成された、ほかのサンタガタ地区よりも砂質の多い海洋由来の地層からなる。もともとは潮流の激しい海底だった。保温性が高い一方、保湿性は低い土壌。これらの要因によって高いレベルのポリフェノールとタンニンのあるブドウが得られる。モンフォルテの中でも最南端かつ標高の高い位置にある畑は、風通しがよくブドウがゆっくりと時間をかけて熟すのに適している。2019VT初醸造

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