Matteo Fenoglio

マッテオ・フェノーリオ

イタリア / ピエモンテ

1986年アルバに生まれ、その後アルタ・ランガ、セッラヴァッレ・ランゲに移り住んだマッテオは、高校で化学を専攻しミラノの化学製品会社(製菓に使うゼラチン等を扱う会社)に就職した。都会で働く中で、これが自身の歩むべき人生なのかと考えはじめたマッテオは、セッラヴァッレ・ランゲに戻る決意をし、母と叔母が育てていたヘーゼルナッツ造りを手伝いはじめた。そのうち、ヘーゼルナッツの代わりに、自分自身でなにかを造りたいという思いが募る。そしてフィロキセラ以前は祖父がブドウ樹を育てていた場所であったことを知り、そこでピノ・ネーロを栽培することに決めた。2015年にはじめてスプマンテ作りに着手し、初年度の生産量はわずか75本ほどという試験的なものだった。その後、エノロゴでもある叔父(Luciano Boero)や友人たちから助言を受けながら、現在は約2haの畑から、2種類のスパークリングワインを年間7~8000本生産する。
セラーは曽祖父の所有していた場所を受け継ぎ、小さいながらも美しく改装した。ピエモンテでは『クルティン(crutin)』と呼ばれる、斜面を利用した岩壁の横穴も10㎡程しつらえた。セラーの地面には、直径2mほどの穴を掘り、深さ約1.5mの水槽内でマグナムボトルを200本を実験的に保管。半地下のセラー内は、標高800メートルのため夏場でも18℃前後に保つことができ、空調設備は設置していない。水槽の中は通年8℃で保存出来る。ルミアージュやデゴルジュマンはすべて手作業で行う。

Brut Parèj – Metodo Classico
ブリュット・パレーイ メトード・クラッシコ

品種:ピノ・ネーロ主体、モスカート
植樹:2015年、1920年以前(モスカート)
位置:標高約740m、南・南東向き
土壌:石灰質土壌
醸造:ステンレスタンクで発酵、一部(10%ほど)をバリックで約6ヵ月間発酵させた後、ブレンドして瓶詰め。澱とともに瓶内二次発酵、36ヵ月後にデゴルジュマン。ノンフィルター

Brut Parèjは、ピエモンテ方言で”Brutto Così=こんなに醜い”を意味する表現をもじったもの。色が不揃いなど「完璧とは言えない」かもしれないが、一方でその個性ゆえに「ユニークで本物の」スパークリングワインを作ろうというアイデアから名付けた。樹齢100年を超えるペルゴラ仕立てのモスカートをごく少量加えて醸造。2019VTは2023年5月デゴルジュマン。冷凍または乾燥させたブドウのモストを使用して二次発酵、ドザージュ・ゼロ。
¥5390

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