Monte dall’Ora
モンテ・ダッローラ
イタリア / ヴェネト

ヴェントゥリーニ夫妻が“野生的環境”に惚れ込み、1995年に畑を購入しスタートしたワイナリー。アレッサンドラはビオディナミにも造詣が深い「考える人」で、夫のカルロは妥協のない実践家である。ブドウ畑はヴァルポリチェッラの歴史的ゾーンにありながら約20年も耕作放棄され、ほぼ藪に近い状態だった。標高250m前後に広がる5haの畑の大半は1950年植樹の古木がまだ多く残る。また「さくらんぼ畑と入り組むように広がるブドウ畑が、アマローネにさくらんぼの香りをもたらす」と、当主カルロ・ヴェントリーニ。畑の土も長年の手入れの行き届いた栽培で、歩くとしなやか。セラーでは2016年以降、発酵槽を少しずつ、ステンレスタンクからセメントタンクへと移行したことで、アタックの柔らかさが向上し、ふくよかさもより前面に出てきた。アマローネとリパッソ用の発酵槽は木製、さらに熟成も大樽で行う。とくにアマローネではそのまま4年以上熟成させ、更に1年の瓶熟成後にリリースしている。素晴らしいコンビを組むヴェントゥリーニ夫妻には、輝かしいヴァルポリチェッラの未来が懸かっている。ちなみにワイナリー名のOraは、ヴァルポリチェッラ地域で南西から吹く温暖で湿った、春と秋に特に強く吹く風の名前。
Valpolicella Classico – SASETI 2022
ヴァルポリチェッラ・クラッシコ サセーティ
品種:コルヴィーナ40%、コルヴィノーネ30%、ロンディネッラ20%、モリナーラ10%
植樹:1950年代~2000年代
位置:標高70~200m、南東向き
土壌:始新世(第三紀)起源の粘土石灰質、石灰質の石ころ
醸造:ステンレスタンクとセメントタンクにて、土着酵母で6~7日間醗酵。ステンレスタンクとセメントタンクで数ヵ月間熟成。
ヴァルポリチェッラ・クラッシコ地域、カステルロットとサン・ピエトロ・イン・カリアーノの小高い丘にある段々畑。Sasetiとはヴァルポリチェッラの方言で、小さな石(Piccolo Sassi)を意味すると同時に、石ころ遊びの呼び名でもある。香豊かで軽やかな味わい。
¥3850
Vino Bianco Frizzante – Vino da Sete
ヴィーノ・ビアンコ・フリッツァンテ ヴィーノ・ダ・セーテ
品種:ガルガーネガ80%、マルヴァジーア20%
植樹:1970年代
位置:標高400~500m、南西向き
土壌:石灰質、燧石(=火打石、石英の一種)を含む泥灰岩、氷河に削られた堆積岩。
醸造:収穫後すぐに圧搾、モスト・フィオーレ(最初の圧搾から得られる果汁)を抽出。ステンレスタンクにて、土着酵母で8~10日間醗酵、約5ヵ月間熟成。アパッシメントしたブドウのモストを加えて瓶内で醗酵。
冬の間、外に放置されたステンレスタンクで熟成された後、春に瓶詰めする際、醗酵前のレチョートを瓶内二次発酵用の糖分(と酵母)として加える。標高の高いサン・ジョルジオで栽培されたブドウが原料で、シャープな酸が特徴的。Vino da Sete(喉が渇いたときのワイン(日)=Vin de Soif(仏))の名の通り、フレッシュなハーブ感と果実味で飲み心地が良い。
Valpolicella Classico Superiore – Camporenzo 2020
ヴァルポリチェッラ・クラッシコ・スペリオーレ カンポレンツォ
品種:コルヴィーナ50%、コルヴィノーネ30%、ロンディネッラ20%
植樹:2008年
位置:標高70~100m、南東向き
土壌:始新世(第三紀)起源の粘土石灰質、小石や泥
醸造:ステンレスタンクとセメントタンクにて、土着酵母で6~7日間醗酵。25HLのオーク樽で約10ヵ月間熟成。約12ヵ月間の瓶熟成を経てから、リリース。
ヴァルポリチェッラ・クラッシコ地域、サン・ピエトロ・イン・カリアーノの小高い丘にある畑。2010年に友人のロレンツォから買い取った畑(カンポ)のため、『ロレンツォの畑(Campo di Lorenzo)』を略して、カンポレンツォとした。Sasetiよりも、色濃く、熟した果実を感じる。
¥5060
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