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  • Cantina Fioirentino – Valle dell’Asso

    Cantina Fioirentino – Valle dell’Asso

    ヴァッレ・デッラッソ

    イタリア / プーリア

    ヴァッレ・デッラッソは、1920年からプーリア州ガラティーナで70ha以上のブドウ畑を持ちながら、地域やイタリア国内を中心に、低価格のクオリティーワインを提供し続けてきた。環境への意識も高かった、故ルイージ・ヴァッローネ氏は、90年代から畑でのビオロジック栽培を導入し、2004年に認証も取得した。ガラティーナはイタリア国内でも日照時間が長く、気温の高い地域であるが、下草を生やし、適度な酸味を残せるように栽培、収穫を気を付けているヴァッレ・デッラッソのワインには、煮詰まった果実味は感じない。そして2016年、同ガラティーナ地域のワイナリー、カンティーナ・フィオレンティーノと合併をする。カンティーナ・フィオレンティーノは、2014年に、ピエールアントニオ・フィオレンティーノ氏のおこしたワイナリー。企業へのエネルギー効率や、自然エネルギーの活用のコンサルタント会社を経営しているが、ワイナリー所有の夢は捨てきれなかった。当初から、ビオロジック栽培でのワイン造りを考えており、ヴァッレ・デッラッソとの合併時の畑を合わせて、現在100ha以上の所有ブドウ畑で、ビオロジック認証を取っている。

    プーリアについて

    イタリア半島の最南島部、踵の部分に位置する州。平野が53.2%、丘陵45.3%、山岳地1.5%で、イタリアで最も山岳が少ない州でもある。この州を代表する土着品種の一つ、プリミティーヴォはジンファンデルと同一の品種。他にも「発電所のように力強い」と言われるネグロ・アマーロ、ネーロ・ディ・トロイア、ヴェルデーカ、スマニエッロなど、興味深い固有品種が多数育っている。この州は、かつてはヨーロッパ最大のバルクワインの供給地であり「ヨーロッパワインの貯蔵庫」とまで言われた。また、アルコールの弱い北部のワインの補強にもさかんに使われたが、近年は量から質への転換が急ピッチで進んでいる。ワイン生産量の面でも、シチリア、ヴェネトなどと共に常にイタリアのトップ3に入る量を産する。マセレーションを短くしたフレッシュな赤ワインは、特に夏はやや冷やして飲むと、より清涼感が際立つものもある。

    IGT Salento Rosso – Lenze2022
    サレント・ロッソ レンツェ

    品種:ネグロ・アマーロ80%、プリミティーヴォ20% 醸造ステンレスタンクで発酵ステンレスタンクで半年間熟成

    ルビーレッドの色調、タバコのアロマ、しっかりしたブドウの味わい、まろやかでフルーティで余韻も長い。ラシーヌ専用のアッサンブラージュ。
    ¥2200

  • Tiberio

    Tiberio

    ティベリオ

    イタリア / アブルッツォ

    ティベリオはペスカーラから内陸の山岳部に30km、クリスティアーナとアントニオの姉弟が運営するワイナリーです。樹齢60年を超えるトレッビアーノやモンテプルチアーノの畑を彼らの父が購入し、そこからセレクション・マサルで畑を植えていき、合計30haの畑を所有しています。醸造を担当するクリスティアーナは明確な方向性をもってワインを造っており、特徴的であるのは、プレスを全く行わずフリーランジュースのみで醸造し、生産ワインの大部分をステンレスタンクのみで行うことでしょう。
    化学を専攻し、話し方からも強い意志と澄んだ知性の持ち主であることを感じさせるクリスティアーナですが、「ブドウやテロワールができないことを無理強いしない醸造を心がけている」そして「ステンレスタンクによる醸造はブドウがそれを望んでいるからだ」と話します。洗練された味わいは、丁寧な畑の手入れの賜物ではありますが、2人は常に現代的な、あるいは既存の視点とは別の視点を持つことを心がけています。ティベリオ姉弟の目標はただひとつ、品種と産地を明確に語るワインを造ることです。

    アブルッツォについて

    アドリア海に面したイタリア半島中部に位置するアブルッツォ州。西はラツィオ州に隣接するが約65%は山岳地帯で、州内にはアペニン山脈の最高峰コルノ・グランデ(2,912m)などの高山を擁する。ワインは全体の約34%となる丘陵地帯を中心に生産され、赤はモンテプルチアーノ・ダブルッツォ、白はトレッビアーノ・ダブルッツォが、この州の最重要かつ支配的品種である。このモンテプルチアーノ・ダブルッツォ品種は「しっかりとした果実味を持つ濃厚な赤ワインで、かなりの量を生産しても薄いワインにはならない」。また、トスカーナの高名なヴィーノ・ノビレ・ディ・モンテプルチアーノ(サンジョヴェーゼ主体)とは全く無関係である。通常、コストパフォーマンスの高い優良デイリーワイン産地とのイメージが強い州だが、極々一握り(多くて2、3社)が手がけるワインは赤、白、ロゼともイタリア全土でも屈指の偉大なワインとなることも知っておきたい。

    Montepulciano d’Abruzzo
    モンテプルチアーノ・ダブルッツォ

    品種:モンテプルチアーノ100%
    植樹:1960年代
    位置:標高350m
    土壌:粘土石灰土壌、砂質の下層土
    醸造:ステンレスタンクで20日間マセレーション、プレスをせずフリーランジュースのみで醸造。ステンレスタンクで8ヵ月間熟成

    ティベリオの華やかで軽快なスタイルの白とチェラスオーロとは打って変わって、バランスが取れ落ち着いた雰囲気のモンテプルチアーノ。抽出はしっかりと感じるが、タンニンのざらつきは感じず、ゆっくりと味わいが出てくる。

    Trebbiano d’Abruzzo
    トレッビアーノ・ダブルッツォ

    品種:トレッビアーノ100%
    植樹:1960年代
    位置:標高380m
    土壌:粘土石灰土壌、砂岩の下層土
    醸造:ブドウを破砕し、5~6度で6時間マセレーション、プレスをせずフリーラン
    ジュースのみを醸造。ステンレスタンクで醗酵。ステンレスタンクで8ヵ月間熟成。マロラクティック醗酵なし。

    造り手のクリスティアーナは、彼女らの栽培する品種のクローンが、トレッビアーノ・”アブルッツェーゼ”であることの重要。性を繰り返す。アブルッツォ州に植わる多くのトレッビアーノ・アブルッツェーゼと混同された品種にはない。

    Cerasuolo d’Abruzzo 2023
    チェラスオーロ・ダブルッツォ

    品種:モンテプルチアーノ100%
    植樹:1960年代
    位置:標高350m、南向き
    土壌:粘土石灰土壌、砂岩の下層土
    醸造:ブドウを破砕し、10度で2,3時間マセレーション、プレスをせずフリーランジュースのみを醸造。ステンレスタンクで醗酵。ステンレスタンクで8ヵ月間熟成。マロラクティック醗酵なし。

    軽やかな果実味と生き生きとした酸味が特徴のチェラスオーロ。抽出は色づく程度だが、わずかなグリップを舌に感じる。
    ¥3960

    IGP Colline Pescaresi – Pecorino 2024
    コッリーネ・ぺスカレーズィ ペコリーノ

    品種:ペコリーノ100%
    植樹:2000年代
    位置:標高350m
    土壌:粘土石灰土壌、砂岩の下層土
    醸造:ブドウを破砕し、7~8度で5,6時間マセレーション、プレスをせずフリーランジュースのみを醸造。ステンレスタンクで醗酵。ステンレスタンクで8ヵ月間熟成。マロラクティック醗酵なし。

    ぺコリーノは早熟なので、海辺では成熟が早すぎ、山に近い涼しい環境が適していると、造り手のクリスティアーナは考えている。トレッビアーノよりも骨格がある。
    ¥5060

  • Salvatore Molettieri

    Salvatore Molettieri

    サルヴァトーレ・モレッティエーリ

    イタリア / カンパーニャ

    敬意と共に「南のバローロ」と称賛される、カンパーニャ州DOCGの帝王格、タウラージの生産者。ナポリから東に約50kmの内陸で、人を拒絶するかのような急峻な山岳地帯、アヴェリーノ県に広がるタウラージDOCG。その中でも歴史的に最上と畏敬される2つの区画のうちの一つ、モンテマラーノの土壌が育むアリアニコが生産の中心。火山性土壌と、石灰質土壌の混在する地域で、区画やブドウの樹齢の違いによる、根の張り方によって、ワインの性格は大きく変わる。サルヴァトーレ・モレッティエーリがこの地を取得したのは1983年。生産する赤ワインは全て同区画(チンクエ・クエルチェ)のアリアニコ100%だが、樹齢の差によりタウラージ・リセルヴァからIGTイルピーニャ・アリアニコまでを区分する。タウラージは、イタリア南部随一の高貴品種アリアニコの傑作であるが、高い酸と多量のフェノール類、エキス分を持ち、リリース直後は近寄りがたいほどの厳格さを持つ。しかし10年近くの熟成により、バラのドライフラワーなど、華麗で官能的なアロマと、深遠かつ長大な余韻という、古典的アリアニコの偉大な特性を見事に表現する。

    カンパーニャについて

    南イタリアの中心州。州都は活火山ヴェスヴィウス山を臨むナポリ。このヴェスヴィウス山などがもたらした火山性土壌が古来より卓越したワインを育む要素とされた。特に古代ローマ人はファレルヌム、アッヴェリーノといったこの地のワインを讃えていた。1993年、南イタリアで最初のDOCGとなったワイン、タウラージも州内陸の急峻な山地、アッヴェリーノ県の産。同県は、際立って格調高い酸とミネラルを持つ二種の白のDOCG、フィアーノ・ディ・アッヴェリーノ、グレーコ・ディ・トゥーフォも産し、こちらも見逃せない。またこの州は、明快な個性を持つ固有品種のヴァリエーションでも注目すべき州。南イタリア・赤品種の王様格で、タウラージを生むアリアニコ以外にもビアンコレッラ(Biancolella)、ファランギーナ、ピエーディロッソ(Piedirosso)、パラグレッロ・ネーロ、グラニャーノなど。多彩で特徴的な品種への着眼と研究が進み、さらなる活況を州のワインに加えている。

    Greco di Tufo 
    グレコ・ディ・トゥーフォ

    品種:グレコ100%
    植樹:2000年代
    位置:標高550-600m、南西向き
    土壌:火山性粘土質
    醸造 マセレーションなし ステンレスタンクで醗酵 ステンレスタンクで12ヵ月間熟成

    杏を思わせるグレコ種の香り。火山性 土壌由来のややスモーキーなニュアン ス。複雑で、味わいもしっかりとして いるが、モレッティエーリは限りなく エレガントに仕上げる。
    ¥3850 (2023)
    ¥3740 (2022)

    Irpinia Aglianico – Cinque Querce 2020
    イルピーニア・アリアニコ チンクエ・クエルチェ

    品種:アリアニコ100%
    植樹:2000年
    位置:標高500-600m、南東向き
    土壌:粘土石灰質
    醸造 ステンレスタンクで醗酵 バリックと大樽で24ヵ月間熟成

    透明感のあるルビー。チェリーのよう な可愛らしさを持ちつつも深い果実 香、豊富なタンニン、充実した酸を連 想する、重層性ある香り。香り通りの どっしり構えた味筋なのに非常に重心 が高く、冷ややかさすらも感じる事が できるのは、標高500mを超える畑の 環境のおかげか。
    ¥3740

    Fiano di Avellino Apianum 2023
    フィアーノ・ディ・アヴェッリーノ アピアヌム 2023

    品種:フィアーノ100%
    植樹:2000年代
    位置:標高500-550m、南東向き
    土壌:粘土石灰質
    醸造:マセレーションなし。ステンレスタンクで醗酵。ステンレスタンクで12ヵ月間熟成。

    アピアヌムの区画に植えられるフィアーノ。光沢のあるイエロー。アロマティックで青リンゴや生のアーモンドが香る。新鮮な果実味をストレートに出しており、酸は高くレモンのようなシャープが特徴だが、抜栓後には美しく変化(調和)していく。
    ¥3850

    Taurasi Riserva – Vigna Cinque Querce 2016
    タウラージ ヴィーニャ・チンクエ・クエルチェ

    品種:アリアニコ100%
    植樹:1997年
    位置:標高550-600m、南東向き
    土壌:粘土石灰質
    醸造:ステンレスタンクで醗酵。バリックと大樽で48ヵ月間熟成。

    熟成ポテンシャルの非常に高いワイン。威風堂々と言った様子で、派手過ぎない樽香も、長期の樽熟成と瓶熟成により、リリース前にはブドウの香りと一体になっている。
    ¥10340

  • Boscarelli

    Boscarelli

    イタリア / トスカーナ

    ワイナリー創設は1962年のこと、現当主のルーカとニコロ兄弟の祖父に当たるエジディオ・コッラーディが元詰めを始めた。年産2000本の小さなワイナリーから、現在は100000本ほどのワインを造るワイナリーへと成長したが、祖父の代からの精神を忘れずエントリーレベルのワインでも手摘みを行うなど、品質管理へは余念がない。2000年代以前はメルロなどのインターナショナル品種の存在感も強かったが、近年2010年以降は、コロリーノやカナイオーロなどの地品種のポテンシャルへと改めて目を向けている。セラーはブドウ畑の中央にあり、古い牛舎の一部を改装したところから少しずつ増築している。手狭ながら管理の行き届いた醸造を行うための設備は整っており、目指すワインのスタイルはどの時代も優雅さと飲み心地の良さを目指してきた。

    モンテプルチアーノについて

    イタリア全土でも屈指の銘醸地としての歴史と栄誉を誇る町。9世紀のブドウ畑の権利譲渡に関する書類、16世紀ローマ教皇食料番による「教皇が偏愛する完璧なワイン」との記述も今に残る。町はモンタルチーノから東北東に25kmほどの内陸部。一般的には土壌はより粘土がちで固く、平均気温もモンタルチーノよりやや低い。かつてM・クレイマーは「トスカーナの名のあるワインの中でも、ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノほど品質の落ちぶれたワインはない」とまで書いた。しかし、2010年前後からの品質指向の徹底と、国際品種ブレンド率の低減で、今やこの地域は“高貴な(=ノービレ)”サンジョヴェーゼの産地として、最も注目すべき産地の一つに生まれ変わったと言っても過言ではない。ゆえM.W.ニコラス・ベルフレージの「モンタルチーノのワインはモンテプルチアーノのそれより値段が2倍高い。だが美味しさも2倍だろうか?」という問題提起は、年ごとに重みを増している。

    トスカーナについて

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    Vino Nobile di Montepulciano
    ヴィーノ・ノービレ・ディ・モンテプルチアーノ

    品種:プルニョーロ・ジェンティーレ85%、コロリーノ、マンモーロ、カナイオーロ
    土壌:砂を含んだ石灰質土壌
    醸造:小さな木製の発酵槽およびステンレスタンクで醗酵。1~2週間のマセレーション。フレンチオーク樽もしくはスラヴォニアンオーク樽で18~24ヵ月間熟成。

    清涼感、優雅さ、複雑さ、そして熟成能力をバランスよく備えた、ワイナリーの生産量の約半分を占める名刺代わりのワイン。

    複雑味と果実の厚みがあり、赤系果実と少しだけ森の下草のようなアーシ―なニュアンス。ジューシーで開いた味わいで且つしっとりとした落ち着きのあるワインで、寒い時期により一層魅力を増すワイン。

    ややガーネットがかったルビー色、中程度の濃さ。開いた果実味の香り、赤系果実、熟成感よりもフレッシュで瑞々しさがよく表れている。タンニンは細かく、しなやかで、果実味は優しくジューシーなテクスチュア。後味にやや腐葉系の風味が残る。ミディアムボディで内容が充実していながら、飲みやすさもある。
    ¥5280 (2022)
    ¥5170 (2021)

    Rosso di Montepulciano “Prugnolo”
    ロッソ・ディ・モンテプルチアーノ “プルニョーロ”

    品種:プルニョーロ・ジェンティーレ主体、マンモーロ
    土壌:石灰質土壌
    醸造:ステンレスタンクで醗酵。セメントタンクで数ヵ月間熟成

    収穫年の翌年3月にはリリースされる、気軽な飲み口の赤ワイン。サンジョヴェーゼ(プルニョーロ・ジェンティーレ)由来の果実味にマンモーロがスパイスのニュアンスを与える。ワイナリーで一番若いブドウが使われるため、骨格よりも明るい香り豊かな、親しみのある味わいに仕上がっている。
    ¥3300 (2023)

  • Cinque Campi

    Cinque Campi

    チンクエ・カンピ

    イタリア / エミリア=ロマーニャ

    ビオロジック栽培や、ビオディナミ調剤の散布だけでなく、一部の畑で不耕起栽培にも挑む情熱的生産者。造り手のヴァンニ・ニッツォリは、レッジョ・エミリア近郊で約200年続く農家の家系。2003年に当主となると同時に自社瓶詰めを開始した。所有する計20haのうち、ブドウ畑は4haで、その他、麦や野菜も栽培。IGPランブルスコ・デッレミリアは、比較的収量の少ないランブルスコ・グラスパロッサ品種を中心に、約10種のランブルスコ品種をブレンドしている。瓶内二次発酵を行っているが、一般的な糖分添加ではなく、同じヴィンテッジのブドウの果汁を冷却してとっておき、一次発酵後にブレンドする。泡は緻密で、ランブルスコ系品種の野性味と酸味をキレイにまとめ上げ、ドライな味わい。アタックからアフターまで、一貫して感じられる味わいの透明感は、赤のスプマンテというスタイルが苦手だった人にも、アピール力が大きいだけでなく、従来のランブルスコ観を覆す革命的な存在である。トレッビアーノによるスプマンテは、自根・樹齢100年以上の古木から生産。ともに醸造時亜硫酸無添加。バルサミコ酢も非常に伝統的な製法で少量生産する。

    エミリア=ロマーニャについて

    トスカーナとロンバルディアに挟まれるよう、東西に細長く広がる州。西部のエミリア地方は、発泡性赤ワイン、ランブルスコの中心地。やや甘口の印象が強いランブルスコだが、実際は全生産量のうち70%以上が辛口となる。またランブルスコ品種は、約70種もの亜種があり、フレッシュでキレの良い酸を持つランブルスコ・ソルバーラ、陰影あるタンニンを持つランブルスコ・グラスパロッサなど、ランブルスコの優良品種を区分する動きが近年高まっている。州東部のロマーニャ地方はサンジョヴェーゼとトレッビアーノが主体。特にロマーニャ南部、トスカーナ州境側の標高200~500m前後の丘陵地帯で、低収量・高品質を目指す生産者の活動が、2010年前後以降活発化。「大量生産で悪名高かった州」というイメージの部分的払拭が始まりつつある。文化レベルの高さでも知られる州で、作曲家のヴェルディ、指揮者のトスカニーニ、オペラ歌手のパヴァロッティ、映画監督のフェリーニがこの州の出身である。

    IGT Trebbiano dell’Emilia Frizzante – Terbianc
    トレッビアーノ・デッレミリア・フリッツァンテ テルビアンク

    品種:トレッビアーノ
    植樹:1900年代
    位置:標高160m、東,南東
    土壌:砂質混じりの粘土石灰土壌
    醸造:約5日間マセレーション。セメントタンクで発酵。瓶詰め時に、同VTの冷蔵保存していた収穫時の果汁を一緒に詰め、瓶内二次発酵。

    テルビアンクとは、方言でトレッビアーノのこと。エミリア・ロマーニャのスパークリングらしく、熟した果実の風味がある。藁色をしており、果汁だけでなく、素直な果皮の味わいも適度に感じられる。

    良く熟した黄色の果実の明るさがありながら、酸は柑橘系、メントールや軽快な苦みを伴うニュアンスがあり、爽快。
    ¥4070 (2022)
    ¥4290 (2023)

    IGT Lambrusco dell’Emilia Frizzante – Cinquecampi Rosso
    ランブルスコ・デッレミリア・フリッツァンテ チンクエカンピ・ロッソ

    品種:ランブルスコ・グラスパロッサ、マルボ・ジェンティーレ、マルツェミーノなど
    植樹:1950年、1985年、2005年
    位置:標高150m、東・西
    土壌:砂質混じりの粘土石灰土壌
    醸造:10日間マセレーション。栗の木樽で醗酵。瓶詰め時に、同VTの冷蔵保存していた収穫時の果汁を一緒に詰め、瓶内二次発酵。1年間瓶内熟成。

    果皮の成分の抽出をしっかりとしているにもかかわらず、泡とタンニンが邪魔し合わないランブルスコ。夏に訪問すると、生ハムメロンとこのランブルスコを飲ませてくれるが、その味わいの鮮烈なことと言ったらない。アペリティブや軽めの食中酒として、大活躍。

    赤のスパークリングというと、華やかで少し甘いワインをイメージするかもしれないが、このランブルスコはアロマティックな主張が控えめで、味わいにも甘さはなく、後味ともにスッキリとしたキャラクター。泡はよく液体に溶け込んでいて、ほどよくタンニンやミネラル感などもあり、赤ワインが苦手な人もこれなら楽しめる軽やかさがある。アペリティフに、あるいは生ハム、シャルキュトリーなどと一緒に、バーや友達との集まりの場など、気軽な場に向いているワイン。
    ¥3740

    IGT Spergola dell’Emilia – Spumante Metodo Classico non dosato “Particella 128”
    スペルゴラ・デッレミリア スプマンテメトード・クラッシコ・ノン・ドザート パルティチェッラ 128

    品種:スペルゴラ100%
    植樹:1900年代
    位置:標高160m
    土壌:砂質混じりの粘土石灰土壌
    醸造:除梗後、約3日間マセレーションセメントタンクで8ヵ月間熟成瓶詰め時に、同VTの冷蔵保存していた収穫時の果汁を一緒に詰め、瓶内二次発酵8ヵ月間以上澱とともに瓶内熟成の後デゴルジュマン

    地域の地品種の中でも、酸度の高いスペルゴラ種のみの、メトード・クラッシコ。古くからこの区画(Particella)にはスペルゴラが植えられており、その区画番号が128だった。しっかりと味わいはのっているが、白い果実を感じさせる後味の長さは、古樹ならでは。
    ¥5060 (2023)

    IGT Lambrusco dell’Emilia Frizzante Rosato – Fuorleggero
    ランブルスコ・デッレミリア・フリッツァンテ・ロザートフオルレッジェーロ

    品種:ランブルスコ・グラスパロッサ100%
    植樹:2014年
    位置:標高200m、東
    土壌:砂質混じりの粘土石灰土壌
    醸造:マセレーションなし。セメントタンクで醗酵。セメントタンクで6ヵ月間熟成。瓶詰め時に、同VTの冷蔵保存していた収穫時の果汁を一緒に詰め、瓶内二次発酵

    ランブルスコ・グラスパロッサ種は、野趣があふれ酸が強い。若木で凝縮感の少ないブドウをダイレクトプレスをし、辛口のフリッツァンテ・ロザートに仕上げた。赤いベリー系の新鮮な果実が香る。
    ¥4400 (2023)