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  • La Torre alle Tolfe

    La Torre alle Tolfe

    ラ・トッレ・アッレ・トルフェ

    イタリア / トスカーナ

    ラ・トッレ・アッレ・トルフェは8世紀に建てられた塔(Torre)を中心に、できた貴族の郊外の別宅で、現オーナーのマニア・カステッリの曽祖父が二次大戦後に購入し、それ以来、オリーブオイルやワインの生産を行ってきた。古い貴族の別邸ということもあり、スペースは広く、13haの自社畑には十分な醸造設備がある。古い大容量のセメントタンクが多いのもこのワイナリーの特徴だ。2018年、長らくワイン造りを担当してきた醸造家が、トッレ・アッレ・トルフェを去ることが決まった。そこでその醸造家がオーナーのマニアに推薦をしたのが、ジャコモ・マストレッタだった。2016年に惜しまれながらも、閉業したキアンティ・ガイオーレのワイナリー、ラ・ポルタ・ディ・ヴェルティーネの元醸造家だ。ジャコモにとって初めての経験である、砂地でのサンジョヴェーゼの醸造。果実味とタンニンの表現が、石灰質土壌のそれとはまったく違うとジャコモは言う。確かに骨格よりも柔らかなタンニンが、印象的だが、果実味と酸味に彼らしい魅力が出ている。

    キアンティについて

    15世紀以来「キアンティ」という地名は北はフィレンツェから南はシエナまでの広大な地域を指す。標高800mまでの丘陵があるが、ワイン造りは250~500m前後の高度が中心。最初にキアンティの境界を定めたのは、1716年トスカーナ大公・コジモ3世。1932年に、広がり続けるキアンティの呼称に対抗し、9村・計7万haが“伝統的”区域としてクラッシコの呼称を得、その際の境界は現在も不動。キアンティ・クラッシコは長らく白ブドウのブレンドが必須だったが、サンジョヴェーゼ100%の認可は1996年以降。2000年には国際品種のブレンド率を20%まで引き上げた(DOCG初年の1984年は10%)。現在、生産者は約350社。この「キアンティ・クラッシコ」の周辺に広がる形でDOCGキアンティとして、ルフィナ、コッリ・セネージなど7つの地域が認定されている。この地域でも生産者の力量しだいで、高名なクラッシコに勝るとも劣らないワインも生まれている。

    トスカーナについて

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    Chianti Colli Senesi Riserva 2020
    キアンティ・コッリ・セネージ・リゼルヴァ

    品種:サンジョヴェーゼ100%
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰質
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で15ヵ月間熟成。一部栗ダルを使用

    砂質土壌の多いコッリ・セネージの中でも、粘土石灰のニュアンスが強い土壌の畑を選び、栗樽での長期の熟成を試みる。栗樽はイタリアで古くから使われてきた樽の素材だが、いまではオークに替わられ一般的にはあまり使われなくなってしまった。ジャコモがラツィオの友人のワイナリーを訪れた際、気に入った栗樽を見つけその職人を訪ね、自分も使い始めた。オークより穏やかに香りを与えるため、ブドウ本来のもつ個性を残したまま熟成ができるとジャコモは考える。
    ¥5170

    Chianti Colli Senesi 2022
    キアンティ・コッリ・セネージ

    品種:サンジョヴェーゼ主体、カナイオーロ、コロリーノ、チリエジョーロ
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。セメントタンクで10ヵ月間熟成

    砂質のサンジョヴェーゼは、木樽で熟成をさせると、タンニンが強くなりすぎることが多いため、活き活きとしたニュアンスを出すためにセメントタンクでの熟成を選んだ。年によって、サンジョヴェーゼ100%で瓶詰めすることもあれば、カナイオーロやコロリーノをごく少量ブレンドすることもある。
    ¥3410

    IGT Toscana Rosso – Canaiolo
    トスカーナ・ロッソ カナイオーロ

    品種:カナイオーロ100%
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で7ヵ月間熟成

    豊かだが柔らかなタンニンと骨格を備えている。ともすると地味になりがちなカナイオーロだが、酸を意識したワイン造りをすることで、途端に魅力的になる。

    IGT Toscana Rosato – Lunella
    トスカーナ・ロザート ルネッラ

    品種:サンジョヴェーゼ主体
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:ステンレスタンクで醗酵。ステンレスタンクで熟成
    年によって、1/3をバリックで醗酵熟成することもある

    イタリア中部で広く使われる、サラッソ(セニエと同義)と呼ばれる醸造テクニックによる、ロザート。2023VTはダイレクト・プレスで醸造した。ルネッラというキュヴェ名は当主であるマニアの曾祖母の名に由来。飲みやすいだけのロゼではなく、飲みごたえとうまみを備えている。

    IGT Toscana Rosso – Ciliegiolo 2021
    トスカーナ・ロッソ チリエジョーロ

    品種:チリエジョーロ100%
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で7ヵ月間熟成

    甘くふくよかな果実味と飲み心地の良いワインのできやすいチリエジョーロに、樽熟成で骨格を与えた。暖かい年には存在感と迫力のあるワインが出来る。トスカーナの中でも、比較的暑いマレンマ辺りに古くからある土着品種のため、この先の温暖化にも耐えうるのではないかとジャコモは期待している。
    ¥4290

    IGT Toscana Rosso – Colorino 2021
    トスカーナ・ロッソ コロリーノ

    品種:コロリーノ100%
    位置:標高330m
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で18ヵ月間熟成

    名前の通り、色(コローレ)を与える品種としてキアンティエリアではブレンド品種とされてきた品種。果汁も赤いタンチュリエ系の品種で、最後の方に収穫される品種でもあり、濃い果実味と果皮の要素が非常に豊富。長期の熟成をかけることで、高揚感のある香りへと変化する。
    ¥4620

  • Il Palazzino

    Il Palazzino

    イル・パラッツィーノ

    イタリア / トスカーナ

    「キアンティ・クラッシコ、ガイオーレ地区にあり、どこよりも古典的で長命なワインを造るモンティ村は、トスカーナ(いや、事実上イタリア)の中でも最高のワイナリーがいくつか存在する」とM.W.ニコラス・ベルフレージが記する。その標高400m付近に、昔から地元で“ザ・クリュ”と畏敬される畑を所有する生産者。オーナー、ズデルチ家は入念なグリーン・ハーヴェストによる収量制限と、収穫時の徹底した選果を行い、最上の樽のワインのみを自社瓶詰めする。それによりワインはフィネス、温和な優しさ、芳醇、豊かなスミレとラズベリーのブケを湛える。
    2013年以降、モンテヴェルティーネなどの栽培を手掛ける、ルジェーロ・マッツィーリのコンサルティングのもと、さらに一段とワインの優雅さと味わいのエネルギー感が向上。歴史あるワイナリーは父アレッサンドロに息子エドアルドが加わった新体制下で、近年劇的な向上を見せつつある。

    キアンティについて

    15世紀以来「キアンティ」という地名は北はフィレンツェから南はシエナまでの広大な地域を指す。標高800mまでの丘陵があるが、ワイン造りは250~500m前後の高度が中心。最初にキアンティの境界を定めたのは、1716年トスカーナ大公・コジモ3世。1932年に、広がり続けるキアンティの呼称に対抗し、9村・計7万haが“伝統的”区域としてクラッシコの呼称を得、その際の境界は現在も不動。キアンティ・クラッシコは長らく白ブドウのブレンドが必須だったが、サンジョヴェーゼ100%の認可は1996年以降。2000年には国際品種のブレンド率を20%まで引き上げた(DOCG初年の1984年は10%)。現在、生産者は約350社。この「キアンティ・クラッシコ」の周辺に広がる形でDOCGキアンティとして、ルフィナ、コッリ・セネージなど7つの地域が認定されている。この地域でも生産者の力量しだいで、高名なクラッシコに勝るとも劣らないワインも生まれている。

    トスカーナについて

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    IGT Toscana – Rosso del Palazzino 
    トスカーナ ロッソ・デル・パラッツィーノ

    品種:サンジョヴェーゼ主体
    植樹:1972年
    位置:南西向き斜面
    土壌:ガレストロ、砂利が豊富
    醸造:ステンレスタンクで10日間のマセレーション。ステンレスタンクとセメント槽の併用で14ヵ月間熟成。

    ワイナリーのエントリーレベルのワインで、シンプルなサンジョヴェーゼ主体の赤ワイン。
    ¥4290 (2022)
    ¥3300 (2021)
    ¥3190 (2020)

    Chianti Classico Gran Selezione – Argenina
    キアンティ・クラッシコ・グラン・セレツィオーネ アルジェニーナ

    品種:サンジョヴェーゼ主体
    植樹:1999年、2003年(サンジョヴェーゼ)、1999年、2003年(カナイオーロ)
    位置:南、南東、南西向き斜面
    土壌:石灰質土壌
    醸造:ステンレスタンクで10~15日間のマセレーション。ステンレスタンクとオーク樽
    (15HL)の併用で30ヵ月間熟成。

    アタックのやわらかいミディアム・ボディ、丸みがあり果実味を伴ったフィニッシュへ続く。やわらかい飲み口が特徴の優美なワイン。2018VTより、樽熟成期間を30ヵ月間に伸ばし、『グラン・セレツィオーネ』(自社畑ブドウ、30ヵ月間熟成などが規定されている)の格付けとしてリリースしている。

  • Fattoria San Giusto a Rentennano

    Fattoria San Giusto a Rentennano

    ファットリア・サン・ジュースト・ア・レンテンナーノ

    イタリア / トスカーナ

    イタリアワインの熱狂的なファンにとって、間違いなく最高峰の一つ、サン・ジュースト・ア・レンテンナーノ。中世の要塞は、1914年からマルティーニ・ディ・チガーラ家の所有となり、1992年から、現在に至るまでアナ、ルチア、エリザベッタ、フランチェスコ、アレッサンドロとルーカの兄弟が農園の運営にあたっている。所有する160haの敷地の内、31haはブドウ畑だが、残りはオリーブ畑、森、農地や牧草地として、残している。ブドウ畑は全てビオロジック栽培で管理されていて、生産ワインのほとんどを占めるサンジョヴェーゼ、キュヴェ・リコルマ用のメルロー、そして、甘口のヴィン・サン・ジュースト用のマルヴァジーアと少量のトレッビアーノと、ブレンド用にカナイオーロを栽培している。醸造と熟成には一部フレンチオークもつかわれ、ミネラル成分を豊富に含んだ土壌由来の骨格がしっかりとしているが、味わいは極めて端正に仕上がっている。

    キアンティ

    15世紀以来「キアンティ」という地名は北はフィレンツェから南はシエナまでの広大な地域を指す。標高800mまでの丘陵があるが、ワイン造りは250~500m前後の高度が中心。最初にキアンティの境界を定めたのは、1716年トスカーナ大公・コジモ3世。1932年に、広がり続けるキアンティの呼称に対抗し、9村・計7万haが“伝統的”区域としてクラッシコの呼称を得、その際の境界は現在も不動。キアンティ・クラッシコは長らく白ブドウのブレンドが必須だったが、サンジョヴェーゼ100%の認可は1996年以降。2000年には国際品種のブレンド率を20%まで引き上げた(DOCG初年の1984年は10%)。現在、生産者は約350社。この「キアンティ・クラッシコ」の周辺に広がる形でDOCGキアンティとして、ルフィナ、コッリ・セネージなど7つの地域が認定されている。この地域でも生産者の力量しだいで、高名なクラッシコに勝るとも劣らないワインも生まれている。

    トスカーナ

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    IGT Rosato Toscana – Fuori Misura ロザート・トスカーナ フオーリ・ミズーラ 2023

    品種:サンジョヴェーゼ主体、カナイオーロ、メルロ
    位置:標高270m
    土壌:粘度石灰質
    醸造:各赤ワインのマセレーション開始から2日後に、各発酵槽から10%ほど果汁を抜き取り(サラッソ)、除梗したブドウを果汁に対して約10%加えて10日間マセレーション。ステンレスタンクで半年間熟成。
    備考:イタリア中部で広く使われる、サラッソ(セニエと同義)と呼ばれる醸造テクニックによる、ロザート。しっかりと色が出ており、Rosato(ピンク色の)というよりはRossato(赤みがかった)というほうが近い、とルーカは言う。香りと果実味をしっかりと感じるロゼ。
    ¥3,630

    Chianti Classico 2019
    キアンティ・クラッシコ

    品種:サンジョヴェーゼ主体、カナイオーロ
    位置:標高270m
    土壌:粘度石灰質
    醸造:セメントタンクかステンレスタンクで14日間マセレーション。大樽、トノー、バリックで12ヵ月間熟成。

    瓶詰後、半年間経ってからリリース。スタンダードなキアンティ・クラッシコだが、トスカーナらしい果実味と、優雅な酸味を併せ持つ逸品。
    ¥4950

  • Vigneti Costacurta

    Vigneti Costacurta

    ヴィニェーティ・コスタクルタ

    イタリア / ピエモンテ

    造り手のグイード・コスタクルタはミラノのデザイン専門学校を卒業後、広告会社などでアート・ディレクターやグラフィック・デザイナーとして働いてきた。その間グイードは自身のワインの世界への情熱を発見し、ソムリエのコースを受講、イタリア各地のワイナリーを訪問。アルト・ピエモンテを初めて訪れたのは2017年のことで、それ以降何度か散策に来ては、この地域の(ワインの)ときに忘れられてきたポテンシャルに興味を持つようになる。アルト・ピエモンテは19世紀の終わりには、ランゲやロエロよりも広い40000haのブドウ作付面積があったが、イタリアの近代化の流れの中で多くの農家が工場へと働きに行くようになり、現在の作付面積は5000haほど。耕作放棄地となった畑はすべて雑木林に戻ってしまった。本格的にブドウ畑を探し始め、ブドウ畑はあまり良い状態とは言えなかったが、まずはワインメーカーとして第一歩となる0.5haのゲンメの畑を2018年に購入する。そこから少しずつ畑を購入したり、新しくブドウを植えたりしながら、現在ゲンメに2ha、シッツァーノに1haの畑を所有する。上述の通り再興の始まったばかりの地域でもあり、グイードの畑も彼が植えた若い畑ばかりなので、ストラクチャーが出てくるにはまだ時間がかかるかもしれないが、丁寧な抽出を感じるテクスチャーのあるワイン造りを目指している。また、この地で経験を重ねるうちに、ネッビオーロ、とくに”コビアンコ”と呼ばれるアルト・ピテモンテのクローンに興味を持ち、少しずつその栽培面積を増やしながらコビアンコのさらなる可能性を見出している。

    アルト・ピエモンテについて

    ネッビオーロを主体とする上質な赤ワインの産地として名高いアルト・ピエモンテはピエモンテ州北部の生産エリアで、2億8千年前に大噴火を起こしたとされる火山とアルプス山脈を形成した造山運動により、土壌には火山岩や火成岩を多く含む。アルプスのモンテ・ローザ(最高地点4634m)を源流とするセージア川上流域のDOCGガッティナーラ、DOCGゲンメでは多くのイタリアのワイン生産地と同様に、ローマ時代以前からブドウが栽培されてきた。モンテ・ローザからの冷風が吹き下ろすため、昼夜の寒暖差は大きくまた、イタリアでも随一の降雨量の多さでも知られる。ランゲからは100kmほど北の生産地域でその分平均気温も低く、上記の気候条件により気候変動による気温の上昇や降雨量の減少などの影響も穏やかなことからも、関心の高まっているワイン生産エリア。ちなみにミラノ・マルペンサ空港からは車で一時間たらずの距離である 。

    ピエモンテについて

    イタリア北西部、アルプス山脈の南麓で、フランスと国境を接する州。面積はシチリアに続いてイタリア第2位。ワイン生産量は7位だが、その品質、多様性、独創性についてイタリアの首座にあると自負する州。DOCGは16、DOCは42にも達する。その心臓部は、州南部のバローロとバルバレスコ以外にも多くの地域で多彩なワインを生む。その筆頭は北部で繊細なネッビオーロを生むガッティナーラとゲンメの両DOCG。南東部アスティ地方では広く知られるバルベーラ、モスカート・ビアンコのスパークリング以外にも、ドルチェットやグリニョリーノも重要品種。南部のガーヴィ/コルテーゼ・ディ・ガーヴィDOCGの優美な白も、近年は本来の輝きを取り戻している。白では、バローロの北隣、ロエーロ地区のロエーロ・アルネイスも安定した人気を確立した。さらに近年では、アスティ県周辺の高標高地区、アルタ・ランガDOCGでの瓶内二次発酵ワインの生産も活況を呈し始めている。

    Colline Novaresi Nebbiolo – Mezzatinta 2020
    コッリーネ・ノヴァレーズィ・ネッビオーロ メッツァティンタ

    品種:ネッビオーロ100%
    植樹:1950年
    位置:海抜約250m、南東向き
    土壌:氷河堆積物、粘土
    醸造:除梗後すぐにソフトプレスし、低めの温度でコントロールしながらステンレスタンクで発酵。ステンレスタンクで6ヵ月間熟成。最低3ヵ月間瓶熟成してからリリース。

    Sizzanoの畑でとれたブドウから醸造。薄い色合いの通り、華やかで新鮮な赤い果実の香りと、酸による締まりのある味わい。冷やしめでサーブがおすすめ。スクリューキャップ。
    ¥3520

    Colline Novaresi Nebbiolo – Tintaunita 2020
    コッリーネ・ノヴァレーズィ・ネッビオーロ ティンタウニータ

    品種:ネッビオーロ主体
    植樹:1950年
    位置:海抜約250m、南東向き
    土壌:氷河堆積物、粘土
    醸造:除梗後ステンレスタンクで10日間マセレーション、その間ルモンタージュで
    優しく抽出をおこなう。ステンレスタンクで6ヵ月間熟成。最低3ヵ月間瓶熟成してからリリース。

    Sizzanoの畑でとれたブドウから醸造。果実がフレッシュさを保っているうちに収穫。深い赤色で抽出は濃くない。フレッシュさを楽しむ早飲みのワイン。スクリューキャップ。2020VTはネッビオーロに土着品種を50%ほど混ぜて醸造していたが、2021VTからは、ネッビオーロ100%で醸造。このキュヴェでもDOCを取得した。
    ¥3520

  • Monte dei Ragni

    Monte dei Ragni

    モンテ・デイ・ラーニ

    イタリア / ヴェネト

    ゼノ・ズィニョーリの手掛ける長期熟成型のワインは、現代ヴァルポリチェッラ随一の造り手との呼び声も高く、各国のイタリアワインラヴァーたちからカルト的人気を集める。長期熟成とは言え十分に時間をかけてからリリースするので、飲み手が何年も待つことを強いられることはない。地域の生産者や各国のプロフェッショナルからの評価の高さとは裏腹に、モンテ・デイ・ラーニはごく小さなイタリアの農家で、ゼノは1人の気さくな農民だ。「ブドウの周囲にある環境の多様性が、ワインに複雑性を与える」を信条に、所有する8haのうち2.5haのブドウ畑からワインを生産(年産5000本前後)。洋梨、サクランボ、穀物、オリーヴを栽培。ヤギ、ラバ、鶏、豚などの家畜も飼育。ワイン造りだけでなく自身の生活にまで醸造家ゼノ・ズィニョーリの信条はとことん落とし込まれている。

    ヴァルポリチェッラについて

    ラテン語で「セラーのたくさんある谷」”Vallis polis cellae”と呼ばれる通り、ヴァルポリチェッラのエリア一帯に広がるテラス(段丘)の配置は人為の産物であり、過去2000年におよぶ、人類の絶え間ない営為の所産といえる。「この地上に類を見ない、厳かな赤ワイン」とM・クレイマーが称賛する、アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラの産地である。しかし、その中核品種で45~95%の使用必須とするコルヴィーナは、通常は「比較的軽くフルーティな赤ワインを生む」品種。アマローネはブドウを陰干し(=アパッシメント)後に醸造し、重厚・深遠な味わいを生む。このアマローネと、残糖を残した濃厚な甘口のレチョート・デッラ・ヴァルポリチェッラが、栄光の伝統を築く。また、歴史あるリパッソ製法も近年復興。これはアマローネの搾り滓と共にワインを発酵させたもので、濃厚で強壮なワインとなる。陰干し工程を経ないDOCヴァルポリチェッラは、軽やかな味筋で日常の食卓に寄り添う。生産地域はヴェローナの街のすぐ北側、東西約26kmに広がる丘陵地帯が中心。中でもその西端、標高150~500mに至るヴェルポリチェッラ・クラッシコ地区が、「あらゆる意味でイタリアで最も将来性ある産地」とは、J・ロビンソンの見解である。

    ヴェネトについて

    イタリア北東部、ヴェネツィアを州都とする州。イタリアの中では平野部が多く、全面積の56.4%が平地、丘陵地帯が14.5%。ワインの生産量の面でも、常にシチリアやプーリアと共に、同国のトップ3を争う。量の面でも知名度の面でも、この州の三大重要DOCは、イタリア最大の湖、ガルダ湖からの温かい風の影響を受けるヴェローナ周辺の丘陵地帯を中心に生まれるバルドリーノ、ヴァルポリチェッラ、そしてソアヴェとなる。いずれも一時期(極少数の偉大な生産者を除き)、人気に甘えた安易な大量生産で品質が低下したり、低迷した時期もあったが最近ようやく復活しつつある。また近年では生産地を拡大し、辛口化を推し進めたDOCプロセッコの生産と輸出の急伸長も、大きな話題になっている。プロセッコは2013年にはついにシャンパーニュを、輸出量の面では追い越した(ただしDOCプロセッコの生産可能地域は、フリウリ=ヴェネツィア・ジュリア州にまたがっている)。

    Amarone della Valpolicella Classico
    アマローネ・デッラ・ヴァルポリチェッラ・クラッシコ

    品種:コルヴィーナ、ロンディネッラ、モリナーラなど
    植樹年:1968~1983年頃、1998~2003年頃
    位置:標高220~430m、南東
    土壌:粘土石灰質
    醸造:木製樽でピジャージュをしながらマセレーション。500Lまたは1500Lの木製樽で5年以上熟成。1年以上瓶内熟成。

    クラシックなスタイルなワインという観点から見ると、タンニンはスムーズだといえるだろう。それは収穫年から7年後という長い時間をかけリリースしているからで、瓶詰め後も1年以上熟成させているので、ワインは落ち着いている。飲む数時間前に開け、時間をかけてゆっくり飲んでほしい、現代に手に入るイタリアワインの至高の1本と言える。
    ¥25300