投稿者: amala

  • Fatalone

    Fatalone

    ファタローネ

    イタリア / プーリア

    多くはジャミーで濃厚、暑苦しい味になるのが、プリミティーヴォ品種。その数少ない例外である、フレッシュさと美しいミネラル感、卓越した調和の妙を感じさせる生産者。父からワイン造りを学んだ後、セラーにはスピリチュアル・ミュージックを流すなど、独学で多くの試みを行う当主パスクアーレ。プリミティーヴォ栽培の最重要点は、ラチェーミと呼ばれる第二新梢にできる房を残すことと語る。ラチェーミは他の房より遅く熟すため、通常のブドウ栽培では芽かき作業中に取り除かれる。しかし酷暑のプーリアでは、ラチェーミを残すことにより、本収穫用のブドウが熟せば、その後はブドウの樹がそのエネルギーをラチェーミにまわすため、ブドウが過熟し酸を失うリスクを回避できる。仕立てもブドウがゆっくりと熟すよう、除葉をひかえ、強烈な日光から葉の陰で房を守るよう、キャノピー・マネージメントも徹底する。しかもワイナリーの立地は高台にあり、常に流れる風が熱を和らげてくれる。ワイナリーの信条は「ブドウ樹を人間と同等に扱い、たえず愛情に満ちた人間の手で注意深くケアすること」。かくしてジャミーとは無縁な洗練されたバランスとほど良い熱気が伝わってくる、プリミティーヴォの傑作が生まれる。

    プーリアについて

    イタリア半島の最南島部、踵の部分に位置する州。平野が53.2%、丘陵45.3%、山岳地1.5%で、イタリアで最も山岳が少ない州でもある。この州を代表する土着品種の一つ、プリミティーヴォはジンファンデルと同一の品種。他にも「発電所のように力強い」と言われるネグロ・アマーロ、ネーロ・ディ・トロイア、ヴェルデーカ、スマニエッロなど、興味深い固有品種が多数育っている。この州は、かつてはヨーロッパ最大のバルクワインの供給地であり「ヨーロッパワインの貯蔵庫」とまで言われた。また、アルコールの弱い北部のワインの補強にもさかんに使われたが、近年は量から質への転換が急ピッチで進んでいる。ワイン生産量の面でも、シチリア、ヴェネトなどと共に常にイタリアのトップ3に入る量を産する。マセレーションを短くしたフレッシュな赤ワインは、特に夏はやや冷やして飲むと、より清涼感が際立つものもある。

    IGT Puglia Bianco – Spinomarino
    プーリア・ビアンコ スピノマリーノ

    品種:グレコ
    植樹:1990年
    位置:標高365m
    土壌:石灰質
    醸造:ステンレスタンクで温度管理しつつ発酵ステンレスタンクで6ヵ月間、スラヴォニア産オーク樽で6ヵ月間熟成瓶詰め後6ヵ月間落ち着かせてからリリース

    金色に輝く、いきいきとした黄色。薄緑色の反射光。春の花めいた繊細なブーケで、開花期のブドウや青リンゴ、パイナップルの香りに蜂蜜のトーンが加わり、期待を高める。アプリコット、黄色いスモモ、青いバナナ、蜂蜜のなどの味わいのハーモニーがとれていて心地よい。土壌由来のミネラル感とフレッシュさが、いっそうの複雑さをくわえる。
    ¥3080

  • Ridolfi

    Ridolfi

    リドルフィ

    イタリア / トスカーナ

    ワイナリー《リドルフィ》の旧所有者は、フィレンツェの貴族リドルフィ家。2011年にオーナーが変わり、2014年に着任した醸造責任者ジャンニ・マッカーリのもと、際立って繊細優美なブルネッロを生み出し、初作2014VTからワインジャーナリズムで絶賛を博す。ジャンニ・マッカーリは、ポッジョ・ディ・ソットとサリクッティという別格のブルネッロで延べ25年間ブルネッロ造りに携わった。その間、ポッジョ・ディ・ソットではジューリオ・ガンベッリの薫陶を受けながら醸造責任者の大任をも果たし、サリクッティでは化学出身の理知的なオーナーのもとで、優雅で洗練されたブルネッロ造りに貢献した。リドルフィの醸造責任者としては、就任直後から畑をビオロジック栽培に転換し、セラーも機能と衛生面向上のため全面的にリノベーションを実施。なお、モンタルチーノ以外に、少量ながら硬質純良なキアンティ・フィオレンティーノも産する。
     モンタルチーノに14haある畑は町の北東部にあり、ガレストロ土壌と、“塩分を多く含む灰色の海洋(性堆積)土壌”とが点在する。それぞれの区画にあった7つのクローンを選別し、栽培。自然酵母で、ステンレスタンク発酵。ワインは、フレンチ・オークとスラヴォニアン・オークの両原材を用いた樽に移した後、大樽で熟成させる。キアンティを含めてジャンニの手がけるサンジョヴェーゼには、いずれも果実味の透明感があり、特にブルネッロに備わる例外的なまでの澄明軽快な果実味には、酸味と塩味が加わり、高い次元で微妙なバランスを実現しています。繊細な感性と、近代醸造技術への深い理解を感じるワインです。

    モンタルチーノについて

    イタリアで「贈答用高級品」イメージが定着したブルネッロ・ディ・モンタルチーノの産地。シエナから南南東に約40km、海岸線からは約50kmでキアンティ・クラッシコより温暖・少雨。銘醸地としてのモンタルチーノの歴史は短く、1800年代半ばから。1966年のDOC認定時も、生産者はわずか30社ほどだった(現在は300社以上)。DOCG法はサンジョヴェーゼ100%を義務づける。しかし2008年、この法に背いた4つの大規模生産者が摘発される大スキャンダルも発生した。現在、トスカーナ中で行われているサンジョヴェーゼの優良クローンへの植え替えの中でも最重要種の一つBBS-11は、この地のビオンディ・サンティの主要クローン。ちなみにBBSとは、ブルネッロ・ビオンディ・サンティの略である。総面積24,000ha。うち約20%がブドウ畑。卓抜した生産者のロッソは、凡庸な生産者のブルネッロを上回ることは、驚くべきではない。

    トスカーナについて

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    Vino Frizzante Rosato Col Fondo – Rosa di Mercatale 2022
    ヴィーノ・フリッツァンテ・ロザート・コル・フォンド
    ローザ・ディ・メルカターレ

    品種:サンジョヴェーゼ
    位置:標高300m、北東向きの斜面
    土壌:粘土質土壌、海洋性化石、高地にアルベレーゼ(風化した砂岩)を多く含む。
    醸造:マストは10℃に保たれたままソフトプレス。16~20℃の温度制御下で発酵。酵母と糖分を添加し瓶内で二次発酵、デゴルジュマンはしない。ノンフィルター。

    古木はコルドン・スペロナート、比較的若い木はダブル・グイヨーで仕立ててられている。玉ねぎの皮のような淡いピンク色にパールのような小さな泡粒が輝きを放つ。エレガントで口当たりは柔らかく、フレッシュでバランスがとれた仕上がり。
    ¥3520

  • Podere 414

    Podere 414

    ポデーレ414

    イタリア / トスカーナ

    トスカーナ屈指の有名エノロゴ、マウリッツィオ・カステッリ(マストロヤンニやグラッタマッコをコンサルタント)の子息、シモーネ・カステッリが、モレッリーノ・ディ・スカンサーノに1998年に創業したワイナリー。当初から“ナチュラル”、および“サンジョヴェーゼの個性、すなわちピノ・ノワールやネッビオーロと同様に、地域の特徴を鋭敏に反映させるワイン造り”をモットーに掲げていた。畑の標高は250m前後。2014年まではセメントタンク発酵、木樽で3週間前後マセレーションしたモレッリーノ・ディ・スカンサーノ1種類のみを生産していたが、この年からより選果を厳しくし、セカンドラインとしてトスカーナ・ロッソ“バディランテ”も生産。2010年代以降の気候変動へと対応し、フラッグシップのモレッリーノ・ディ・スカンサーノの品質を維持するための判断だった。また、1960年代のヒッピー・カルチャーを象徴する詩人アレン・ギンスバーグの言葉である「フラワー・パワー」と名付けたロゼも、話題。いずれのワインも温容とおおらかさをたたえ、優美さとバランスを保ち、飲み手を優しく受入れてくれる。

    マレンマ、及びトスカーナ群島について

    トスカーナ中南部の海岸に沿って広がる広大な地域。サッシカイアで知られるボルゲリもマレンマ北部だが、この地域は温暖で、サンジョヴェーゼよりボルドー品種に好適とされる。一方、マレンマ南部、グロッセート県内陸部の高地に広がるモレッリーノ・ディ・スカンサーノは、2006年にDOCG昇格。85%以上のサンジョヴェーゼ使用を義務づける。かつては沼地ゆえの高湿でマラリアでも知られる地域だったが、近年このエリアには旧ビオンディ・サンティのオーナー、ヤコポ・ビオンディ・サンティなど大資本も続々と進出。洗練され活力あるサンジョヴェーゼ産地としての潜在力に注目が高まっている。また、トスカーナ群島と呼ばれる沿岸部の7つの島では、赤の甘口ワインDOCG、エルバ・アレアティコ・パッシートを生むエルバ島。そのさらに南のジリオ島(人口わずか1400人)などで、ごく一握りの生産者が歴史ある産地の栄誉回復を試み、注目を集め始めている。

    トスカーナについて

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    IGT Toscana Grechetto – Costa Ovest
    トスカーナ・グレケット コスタ・オヴェスト

    品種:グレケット100%
    植樹:2014年
    位置:標高215-230m
    西向き・東向きの急斜面
    土壌:粘土質土壌
    醸造:手作業で収穫後、セラーで10℃近くになるまで冷やしてから圧搾。セメントタンクで発酵。グロッセートから車で南東に30分ほどいったボッティリ山近くの、単一畑でグレケットを栽培。2022VTが単一品種での初醸造。グレケットは果皮が厚くタンニンを多く含む品種で、完熟すると黄色い果実を思わせる風味とエレガンスさを兼ね備える。トスカーナの群島を見渡せるトスカーナの西海岸(=コスタ・オヴェスト)という立地で栽培されたブドウは、丘陵地帯と海洋地帯との両方の気候を体現している。

    IGT Toscana – Trebbiano Toscano
    トスカーナ トレッビアーノ・トスカーノ

    品種:トレッビアーノ100%
    植樹:1990年代植樹
    位置:標高250m
    土壌:粘土質土壌
    醸造:セメントタンクで数日間マセレーション。木樽で半年間熟成。

    数年間かけてシモーネが試行錯誤を繰り返し、2017VTに初リリース。生産ワインのほとんどが赤のPodere414だが、彼の赤ワイン同様、凝縮した果実味と、果実由来の酸味、樽香のバランスが絶妙。マセレーションは、醗酵の初期のみで、1次醗酵は木樽で終了する。色合いは濃い黄色をしている。

    GT Toscana Rosato – Flower Power
    トスカーナ・ロザート フラワー・パワー

    品種:サンジョヴェーゼ
    植樹:2003年、2007年、2011年
    位置:標高250m。東・南・西向きを含む
    土壌:砂岩質
    醸造:ステンレスタンクで短い期間マセレーション。ステンレスタンク・セメントタンクで熟成。

    “FlowerPower”「フラワー・パワー」(花の力)というロザートの名は、詩人アレン・ギンスバーグの詩からとったもので、1960年代に隆盛した「カウンター・カルチャー/ヒッピー」文化が刻印されている表現です。BBQなどで気軽に楽しめる味わいで、色調は、明るく輝く、淡いピンク色。

    IGT Toscana Sangiovese – Badilante
    トスカーナ・サンジョヴェーゼ バディランテ

    品種:サンジョヴェーゼ100%
    植樹:2000年代
    位置:標高250m
    東・南・西向きを含む
    土壌:粘土質、礫岩土壌
    醸造:セメントタンクで15〜20日間マセレーション。セメントタンクとトノー(5hl)で12ヵ
    月間熟成。

    フラグシップであるモレッリーノ・ディ・スカンサーノの品質を高いレベルで安定させるために、2014年から造り出したセカンドラインの赤ワイン。モレッリーノよりも10日間ほど早く収穫したブドウを使い、抽出期間も短くした、カジュアルなスタイル。モレッリーノに比べ、タンニンが少なく時おり青さも感じる酸のある、ミディアムボディでフレッシュな味わいを目指す。エチケットには、沼沢地であったグロッセート周辺を、泥だらけになりながら、スコップで干拓をしていったバディランテと呼ばれる労働者の絵があしらわれている。

    Morellino di Scansano 2022
    モレッリーノ・ディ・スカンサーノ

    品種:サンジョヴェーゼ85%、その他品種(チリエジョーロ、アリカンテ、コロリーノ、シラー)15%
    植樹:2003年
    位置:標高250m
    東・南・西向きを含む
    土壌:いろいろな成分からなる、主に粘土質
    醸造:セメントタンク、小さな木製バットで15〜20日間マセレーション。木製樽(2500hl)と、トノー(500l)で12ヵ月間熟成。

    トスカーナの最南のモレッリーノらしい熟した果実味と、果実由来の酸味に、5年に一度取り換えるという樽の香りが絶妙な逸品。近代醸造技術を適切に使い、技術的感覚的に、非常に完成度が高い。どの要素も大げさでなく、一体感のあるバランスを備えている。
    ¥4070

  • L‘Aietta

    L‘Aietta

    ライエッタ

    イタリア / トスカーナ

    ライエッタは、仕事術に関する著作もある、まだ30歳代のフランチェスコ・ムリナーリが、2001年に創業。馬で畑を耕作している畑はモンタルチーノの北東に位置する町の城壁の西側で、岩がちな急斜面に130mの高低差で広がる。トスカーナでは非常に珍しいアルベレロ(一株仕立て)栽培も、このワイナリーの特徴。「表土が年中乾燥した砂質の場合、アルベレッロ仕立ての樹は、気候に合わせて自身で収量を調整し、凝縮感ある房を数少なくつけるようになるメリットがある。また、低く仕立てられるため、岩がちな地面と葉や房が近づき、夜間に地表から放出される昼間の熱を樹がよく受け取り、房は理想的な熟度に達する」とフランチェスコは語る。ロッソ、ブルネッロともステンレスタンクで20日間マセレーション後、スラヴォニア産10hlの大樽で熟成。他に、サンジョヴェーゼ100%のメトード・クラッシコ・スプマンテも生産する。

    モンタルチーノについて

    イタリアで「贈答用高級品」イメージが定着したブルネッロ・ディ・モンタルチーノの産地。シエナから南南東に約40km、海岸線からは約50kmでキアンティ・クラッシコより温暖・少雨。銘醸地としてのモンタルチーノの歴史は短く、1800年代半ばから。1966年のDOC認定時も、生産者はわずか30社ほどだった(現在は300社以上)。DOCG法はサンジョヴェーゼ100%を義務づける。しかし2008年、この法に背いた4つの大規模生産者が摘発される大スキャンダルも発生した。現在、トスカーナ中で行われているサンジョヴェーゼの優良クローンへの植え替えの中でも最重要種の一つBBS-11は、この地のビオンディ・サンティの主要クローン。ちなみにBBSとは、ブルネッロ・ビオンディ・サンティの略である。総面積24,000ha。うち約20%がブドウ畑。卓抜した生産者のロッソは、凡庸な生産者のブルネッロを上回ることは、驚くべきではない。

    トスカーナについて

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    Rosso di Montalicino
    ロッソ・ディ・モンタルチーノ

    品種:サンジョヴェーゼ100%
    植樹:2002年、2004年
    位置:南東向き、西向き
    土壌:岩がちな有機物の少ない土地、砂質 泥炭質
    醸造:ステンレスタンクで20日間マセレーション。大樽(10hl)で12ヵ月間熟成。

    大樽で熟成中のワインをテイスティングし、早く飲んでも楽しめるワインを、一足早く瓶詰め。ブドウの品質自体は、ブルネッロと同等のものを使っている。
    ¥6380

  • La Torre alle Tolfe

    La Torre alle Tolfe

    ラ・トッレ・アッレ・トルフェ

    イタリア / トスカーナ

    ラ・トッレ・アッレ・トルフェは8世紀に建てられた塔(Torre)を中心に、できた貴族の郊外の別宅で、現オーナーのマニア・カステッリの曽祖父が二次大戦後に購入し、それ以来、オリーブオイルやワインの生産を行ってきた。古い貴族の別邸ということもあり、スペースは広く、13haの自社畑には十分な醸造設備がある。古い大容量のセメントタンクが多いのもこのワイナリーの特徴だ。2018年、長らくワイン造りを担当してきた醸造家が、トッレ・アッレ・トルフェを去ることが決まった。そこでその醸造家がオーナーのマニアに推薦をしたのが、ジャコモ・マストレッタだった。2016年に惜しまれながらも、閉業したキアンティ・ガイオーレのワイナリー、ラ・ポルタ・ディ・ヴェルティーネの元醸造家だ。ジャコモにとって初めての経験である、砂地でのサンジョヴェーゼの醸造。果実味とタンニンの表現が、石灰質土壌のそれとはまったく違うとジャコモは言う。確かに骨格よりも柔らかなタンニンが、印象的だが、果実味と酸味に彼らしい魅力が出ている。

    キアンティについて

    15世紀以来「キアンティ」という地名は北はフィレンツェから南はシエナまでの広大な地域を指す。標高800mまでの丘陵があるが、ワイン造りは250~500m前後の高度が中心。最初にキアンティの境界を定めたのは、1716年トスカーナ大公・コジモ3世。1932年に、広がり続けるキアンティの呼称に対抗し、9村・計7万haが“伝統的”区域としてクラッシコの呼称を得、その際の境界は現在も不動。キアンティ・クラッシコは長らく白ブドウのブレンドが必須だったが、サンジョヴェーゼ100%の認可は1996年以降。2000年には国際品種のブレンド率を20%まで引き上げた(DOCG初年の1984年は10%)。現在、生産者は約350社。この「キアンティ・クラッシコ」の周辺に広がる形でDOCGキアンティとして、ルフィナ、コッリ・セネージなど7つの地域が認定されている。この地域でも生産者の力量しだいで、高名なクラッシコに勝るとも劣らないワインも生まれている。

    トスカーナについて

    サンジョヴェーゼ品種の最重要生産地であり、その王国。20世紀末の短期間、主に伝統産地外の沿岸部などで、ボルドー品種とバリック新樽を用いた濃厚なワインが“スーパー・タスカン”と称され、世界を席巻したが、近年はよりピュアにサンジョヴェーゼの美点を追求する生産者に再び注目が集まっている。ただし区分したいのは“スーパー・タスカン”の中でもかつては主にキアンティ・クラッシコDOCG法外だった100%サンジョヴェーゼを敢行したゆえのワインたち。それらの生産者の中には、サンジョヴェーゼ100%がDOCG法認可された後も、IGTにとどまり偉大な深みを持つワインを生み続ける生産者が少なくなく、同じ“スーパー・タスカン”の中でもボルドー品種主体のものとは区別して把握・評価するべきだろう。また、この州の人々は歴史的に進取の気性に富み、常に探求と挑戦と共にワイン造りも変化する。その様子を、ヒュー・ジョンソンは「旧世界の中の新世界」とさえ評している。

    Chianti Colli Senesi Riserva 2020
    キアンティ・コッリ・セネージ・リゼルヴァ

    品種:サンジョヴェーゼ100%
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰質
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で15ヵ月間熟成。一部栗ダルを使用

    砂質土壌の多いコッリ・セネージの中でも、粘土石灰のニュアンスが強い土壌の畑を選び、栗樽での長期の熟成を試みる。栗樽はイタリアで古くから使われてきた樽の素材だが、いまではオークに替わられ一般的にはあまり使われなくなってしまった。ジャコモがラツィオの友人のワイナリーを訪れた際、気に入った栗樽を見つけその職人を訪ね、自分も使い始めた。オークより穏やかに香りを与えるため、ブドウ本来のもつ個性を残したまま熟成ができるとジャコモは考える。
    ¥5170

    Chianti Colli Senesi 2022
    キアンティ・コッリ・セネージ

    品種:サンジョヴェーゼ主体、カナイオーロ、コロリーノ、チリエジョーロ
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。セメントタンクで10ヵ月間熟成

    砂質のサンジョヴェーゼは、木樽で熟成をさせると、タンニンが強くなりすぎることが多いため、活き活きとしたニュアンスを出すためにセメントタンクでの熟成を選んだ。年によって、サンジョヴェーゼ100%で瓶詰めすることもあれば、カナイオーロやコロリーノをごく少量ブレンドすることもある。
    ¥3410

    IGT Toscana Rosso – Canaiolo
    トスカーナ・ロッソ カナイオーロ

    品種:カナイオーロ100%
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で7ヵ月間熟成

    豊かだが柔らかなタンニンと骨格を備えている。ともすると地味になりがちなカナイオーロだが、酸を意識したワイン造りをすることで、途端に魅力的になる。

    IGT Toscana Rosato – Lunella
    トスカーナ・ロザート ルネッラ

    品種:サンジョヴェーゼ主体
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:ステンレスタンクで醗酵。ステンレスタンクで熟成
    年によって、1/3をバリックで醗酵熟成することもある

    イタリア中部で広く使われる、サラッソ(セニエと同義)と呼ばれる醸造テクニックによる、ロザート。2023VTはダイレクト・プレスで醸造した。ルネッラというキュヴェ名は当主であるマニアの曾祖母の名に由来。飲みやすいだけのロゼではなく、飲みごたえとうまみを備えている。

    IGT Toscana Rosso – Ciliegiolo 2021
    トスカーナ・ロッソ チリエジョーロ

    品種:チリエジョーロ100%
    植樹:1960年代、2000年代
    位置:標高330m、南東~南西向き
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で7ヵ月間熟成

    甘くふくよかな果実味と飲み心地の良いワインのできやすいチリエジョーロに、樽熟成で骨格を与えた。暖かい年には存在感と迫力のあるワインが出来る。トスカーナの中でも、比較的暑いマレンマ辺りに古くからある土着品種のため、この先の温暖化にも耐えうるのではないかとジャコモは期待している。
    ¥4290

    IGT Toscana Rosso – Colorino 2021
    トスカーナ・ロッソ コロリーノ

    品種:コロリーノ100%
    位置:標高330m
    土壌:粘土石灰、砂質も多い
    醸造:セメントタンクで醗酵。木樽で18ヵ月間熟成

    名前の通り、色(コローレ)を与える品種としてキアンティエリアではブレンド品種とされてきた品種。果汁も赤いタンチュリエ系の品種で、最後の方に収穫される品種でもあり、濃い果実味と果皮の要素が非常に豊富。長期の熟成をかけることで、高揚感のある香りへと変化する。
    ¥4620