Mickael Bourg

ミカエル・ブール

フランス / ローヌ

ワイナリーを初めて訪問させてもらったのが2021年の冬。出会った造り手は、肌が良く焼け、着飾らない農夫だった。代々続くブドウ農家の出身ではないが、2000年から2012年まで、コルナスのドメーヌ・デュ・クーレで働きつつ、自身の畑を少しずつ広げていった。初VTはコルナス2004、サン・ペレ2006。表土が薄く花崗岩が大半を占める畑をビオロジック栽培で管理しており、耕作は馬で行い更に急峻な斜面はウィンチによる耕作をしている。
コルナスの村の中にある小さな教会の裏にある地上階のセラーは、広くはないが古い石造りのセラーで、壁も分厚い。赤白ともに、全房で醸造をしており、サン・ペレはたっぷりとした果実味と透明感のある酸が美しく、瑞々しささえ感じる。一方のコルナスは赤い果実味と、果皮の成分の黒さとスパイシーさが層になって感じられ、親しみやすさと複雑味の両方を備えた味わい。

ローヌ北部について

時に斜度60度にも達する、ローヌ河の狭い谷沿いに南北に広がる産地。主要品種はシラーとヴィオニエ。「熟成するとボルドーの卓越したワインに匹敵する、きわめて威厳あるワイン」とされ、高く評価されるコート・ロティ、エルミタージュ、コンドリュウなどを擁する。しかしその3つのAOCの栽培面積はいずれも非常に小さく、濃密・強壮さで知られるエルミタージュは約130ha(シャトー・ラフィットより少しだけ広い)ほど。コンドリュウは赤も生産するが、より高名なのはヴィオニエの白。域内に、わずか3.8haの極小AOCシャトー・グリエを内包する。近年は「高貴なエルミタージュの野性的な従兄弟」とも言われるコルナスにも注目が集まる。この地ではシラーの生産者はブルゴーニュほど石灰岩を追求せず、かわりに花崗岩を重視する。ヴァランスのすぐ南西に広がる丘陵地帯アルデッシュも、ブルゴーニュのルイ・ラトゥールなどのネゴシアンが大規模開発を行い、脚光を浴びている。

ローヌについて

リヨンのわずか35km南の街ヴィエンヌからアヴィニョンまで、南北約200kmにわたるローヌ河両岸に開く南仏の産地。エルミタージュ、コルナスなどを生む北部と、シャトーヌフ・デュ・パプ、ジゴンダスなどを生む南部に分かれる。生産量の面では、ローヌ河沿いの狭い谷の急斜面に畑が続く北部は、比較的なだらかな丘陵が続く南部に対し、わずか1/10ほどである。最もベーシックなAOCであるコート・デュ・ローヌは、北部では50村、南部では113村がその名を許される。のべ4万haの畑から生まれるそのワインの生産量はボジョレの約3倍で、ボルドーの全生産量に次ぐ。そのうち白、及びロゼは、わずか4%以下にとどまる。赤ワインの主要品種はグルナッシュで、赤の総栽培の約40%を占める。この地にブドウ栽培をもたらしたのは、紀元前4世紀頃にマルセイユの港を築いた古代ギリシャ人。その後、紀元前125年ごろ入植したローマ人が、ワイン生産を飛躍的に発展させたと言われる。

Saint Peray
サン・ペレ


品種:マルサンヌ100%
植樹:1950~1990年代
位置:標高200m
土壌:花崗岩
醸造:全房でプレス後、樽で醗酵を始める。18ヵ月間樽熟成。2021VTのように霜の被害があったりした年はステンレスタンクで醗酵を進める事もある。醗酵終了後も澱引きをせず、そのままシュールリー熟成を続ける。

合わせて0.65haの2つの畑のブドウを使用。南の白らしい成熟した甘みをすっきりとした酸が支え、味わいのノリもしっかりしているが、開けたては果実味の透明感が印象的。

¥7370 (2022)

Cornas – Les p’tits Bouts
コルナス レ・プティ・ブー


品種:シラー100%
植樹:1950~2013年
位置:南~南西向き
土壌:花崗岩
醸造:シラーは区画ごとにマセレーション(2~3週間)と醗酵を行う。醗酵の始めはルモンタージュを行い醗酵がある程度進んだところ(糖度比重が1060程度)から、一日一回のピジャージュを行う。その後600Lの樽で、18ヵ月間熟成。

樹齢の様々な合計1.8haの4つの畑のブドウを使用。軽やかな赤い果実のチャーミングな要素と熟したシラーの、スパイシーな要素がバランスよくまとまっている。

¥9900 (2022)

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